★HHSでDKAが生じない機序は定かでない。

◎臨床的にはどちらも輸液+インスリン。DKAでは尿ケトン体+代謝性アシドーシスが認められ、血糖はHHSの方が高めです。

■糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)
●病態
インスリン欠乏+インスリン拮抗ホルモン(カウンターホルモン)過剰
⇒糖をエネルギー源として使えない
脂肪細胞から遊離脂肪酸放出(エネルギー確保)
⇒肝で脂肪酸からTGかVHDL(コレステロールの1種)+ケトン体生成
(脂肪細胞が関わる)

DKAは主に1型DMの患者にみられるが,2型DMにもみられる(人種差あり)
※1型DMのpresentationとしてのDKAはcommonです。
●DKAは24時間以内の急性発症です。


■高血糖性高浸透圧状態
(HHS)
●病態
インスリン欠乏+水分摂取不足
⇒浸透圧利尿
⇒血管内脱水
※一定のインスリン分泌は保たれている
 ⇒肝臓・骨格筋などインスリン感受性組織のグルコース利用を維持できない状態
(脂肪細胞は関わらない)

HHSは主に2型DMの高齢者です。
●HHSは比較的ゆっくり発症します(数日とか)


※どちらも、誘発イベントが同定できる事が多いです:急性疾患(感染、心筋梗塞など)。

HHSでDKAが起こらない理由は,完全には解明されていません
・HHSのインスリン欠乏は相対的なもので,DKAに比べそれほど著明でない可能性があり、
⇒HHSの場合、脂肪で代償するに至らない、という説があります。

しかし、それは臨床上あまりどうでもいいことです。


参照 UpToDate