★それぞれ由来があり,意義を知るべき.

検査

臨床的意義,メカニズム

CEA

上皮組織に広く分布し,癌・異型性により血中に入りうる.
再発や増大により上昇するため,治療後のモニタリングに有用.
特に大腸癌術後の再発に対し,最も鋭敏なマーカー.
良性疾患・喫煙・糖尿病・便秘でも軽度高値となる.

CA19-9

上皮細胞,特に膵管・胆管・胆嚢に多く発現する.
E-
セレクチンリガンドの1つ⇒転移との関係が示唆
血液型Lea陰性者(日本人の5-10%)では陰性となる
 
⇒膵癌についてはDUPANⅡを使用

CA50

CA19-9に交差反応性をもち,Lea陰性者でも検出できる.

DU-PAN-2

ヒト膵癌培養細胞より得られた抗原.
膵癌・胆道癌・肝細胞癌の治療効果,再発のモニターに有効.
最初に悪性を疑う目安は1000U/ml

PIVKA-

第Ⅱ因子の前駆物質であり,ビタミンK欠乏状態で出現する.
N-MTT
基をもつセフェム系抗菌薬投与時にも出現する.
肝細胞癌において,感度50%以上,特異度90%以上(機序不明).

AFP

胎児期に肝臓・卵黄嚢で産生される蛋白.

肝細胞癌で産生されうる.
卵黄嚢腫,肝芽腫,妊婦(胎児から移行)で陽性となりうる.
劇症肝炎において肝再生の指標としても使用される.

AFP-L3(%)

AFP陽性肝疾患において,肝細胞癌の鑑別に有用.
感度:肝細胞癌(55%),肝硬変+慢性肝炎(6.1%)

CYFRA21-1

中間径フィラメントであるサイトケラチンの亜分画の1つ.
肺扁平上皮癌の早期診断に有用:陽性的中率60%以上
各種消化器癌,婦人科癌でも陽性となりうる.

SLX

肺腺癌・卵巣癌・膵癌などで,あるムチン型糖鎖が修飾された物.
E-
セレクチンのリガンド⇒転移,炎症
唾液中,白血球中に存在するため,混入に注意する.

SCC

子宮頸部扁平上皮癌から精製されたもの.
扁平上皮癌,扁平上皮の存在部位での重症疾患で上昇する.
皮膚表面,唾液中に多量に存在する.

NSE

神経細胞と軸索突起に特異的に存在する,解糖系酵素のアイソザイム.
神経芽腫,網膜芽腫,神経内分泌腫瘍の診断・治療のマーカーとなる.
各種消化器癌,非小細胞肺癌でも陽性となりうる.

ProGRP

神経内分泌細胞で作られるペプチドの一部分.
陽性例の増減幅が大きく,フォローに適する.
感度:肺小細胞癌(72.5%),腎障害(18%),良性呼吸器疾患(5%)

CA15-3

癌への感度が高い抗体と,乳癌への特異度が高い抗体の組み合わせ.
乳癌,卵巣癌のマーカーとして用いられる.
経過のモニタリングに非常に有用だが,早期発見には不適.

CA125

ヒト卵巣漿液性嚢胞腺腫の培養系より得られた抗原.
卵巣癌のマーカーであり,寛解時にはほぼ基準値以下となる.
子宮内膜症の補助診断にも用いられる.

PSA

前立腺上皮細胞内の粗面小胞体で賛成され,精液融解に関与.
前立腺癌の診断・フォローに非常に有用.
前立腺肥大症,前立腺炎でも上昇し,治療により正常化する.
アンドロゲンによりPSA発現が大きく変動する.