★基本的には、内皮細胞間のタイトジャンクションと細胞の特殊機能。

◎血液脳関門(脳血管関門)は、脳の神経細胞を有害物質から守るために大事です。もとは染料を動物の脊柱に入れても、末梢組織が染色されなかったことが発見のきっかけでした。バリアとは、具体的には何なのでしょう?

■Blood Brain Barrier(BBB)とは
●定義脳と脳脊髄液(CSF)への、血液からの単純拡散を防ぐもの
 …上のとおりです。
⇒具体的には、以下の通りに選択します。
通す:水、CO2、酸素、脂溶性物質(アルコール、麻酔)、電解質(少しだけ)
通さない:血漿蛋白、水溶性物質

※アルコールや麻酔が効くのは、血行性にBBBを通過して脳組織まで届くからです。一方、蛋白は基本的には通りませんが、間違って細菌がBBBを通過してしまうと髄膜炎となります。髄膜炎は、基本的には血液を介して罹患するのです(菌自体は飛沫感染などで体内に侵入します)。

ちなみに、肺炎球菌はそれこそ高齢者の髄膜炎の重要な起因菌です。必ずワクチン接種しましょう。
ワクチンを有害なんて考える人は、非科学的かつ視野が狭いです。ワクチンを打たないのは勝手ですが、打たないよう煽動するのは悪です。

効果がないどころか超有害! ワクチンの罠


何の薬でもそうですが、メリットと副作用を集団の中で比較して、有用性が決まります。不幸にも副作用が起きてしまった人だけに注目するのは、jounalistが得意とする非常にbiasのかかった見方です。また、ワクチン供給の社会的構造を考えて「受けるな」というのはnonsenseで、あくまでcost-performanceで受けるか判断されるべき。

逸れました。

・細かい事をいうと、2種類のBBBがあります。
脳-血液関門:CNSの毛細血管の内皮細胞やアストロサイト間
 脳脊髄液-血液関門:くも膜の細胞と脈絡叢の内皮細胞間


●構造
 =血管内皮細胞間のタイトジャンクション血管内皮細胞の特殊機能
1) タイトジャンクションとは、細胞間結合のひとつ。密接結合=物理的バリア
 ⇒電子顕微鏡で確認できます。最初はこれだけかと考えられていました。

2) 脳神経の血管内皮細胞の特殊機能
 ⇒これは、細胞自体が特殊で、積極的に異物を除去しているということです。後に判明しました。
 …炎症性サイトカイン (TNF, IL)を出したり、
  グルコースを用いた能動輸送で異物を除去したり、
  アストロサイトという細胞が抗原提示細胞となったりすることで、
 ⇒感染や炎症の制御に関わります。


●どこにあるの?
・ほとんどの脳実質をカバーしますが、視床下部、松果腺、最後野の一部を除きます
 …ここは、上のBBBが通さない物質が、拡散しやすい。
⇒なぜなら、ここには感覚受容体があり、全身の調整に必要なのです。
 …具体的には、
 ・血糖(水溶性物質)を通過させる>全身調節(喉乾くなど)
 ・レプチン(蛋白)を通過させる>食欲を制御する 
 など。

以上、BBBってなんですか?という質問の回答でした。


参照 UpToDate, Guyton生理学