★FENa、利尿薬使用していればFEUNかFEUA、ただ最も信頼できるのはボリューム負荷。

※以下の認識の下での話。
・腎前性急性腎障害(腎虚血)は腎実質へダメージ与える
⇒腎性腎障害の要素もある
腎性と腎前性をクリアに分けられない事も多い


■尿中電解質

・尿Na…脱水で低下:20mEq/l以下
・尿Cl…脱水で低下:20mEq/l以下(Naよりも他の影響を受けづらい)
・尿Cre÷血清Cre、尿UN÷血清UN…脱水で高値(濃縮のため
※但し、FENaの方が鑑別に推奨される

●FENa

 =(UNa÷PNa) ÷ (UCr÷PCr) × 100
1%未満が正常:99%再吸収している、という意味
腎前性:Na再吸収↑を反映し、FENa低下
 腎性:低下しない
但し、1%という値自体はあくまで参考(下記)

※以下の場合、腎性でもFENa≦1%となりうる

慢性的に腎虚血の場合
 …心不全、肝硬変、腎梗塞
・腎性疾患でも尿細管の能力が比較的保たれている場合
 …急性糸球体腎炎、血管炎、造影剤腎症
・腎機能が良い場合

※以下の場合、腎前性でもFENa≧1%となりうる

利尿薬使用している場合
 ⇒FEUNやFEUAを代わりに用いる事ができる
 ⇒FEUN:腎前性は35%以下、ATNは50-65%以上
  FEUA:腎前性は12%以下、ATNは20%以上
・腎機能が悪い場合


■その他尿所見
●尿浸透圧

体液量↓⇒抗利尿ホルモン↑⇒尿浸透圧↑
腎前性で高値:500mEq/l以上
・ATN(腎性)の場合
 ⇒尿濃縮能が障害、尿と血漿がほぼ等張となる:300-350mEq/l

●尿沈渣

茶色く濁った顆粒円柱+尿細管上皮円柱:ATNを強く示唆
 …血管炎でも呈しうる
赤血球円柱、変形赤血球:糸球体腎炎か血管炎(腎性)を示唆
大量のアルブミン尿(ネフローゼを満たす):糸球体疾患(腎性)を示唆
正常尿腎前性、腎後性を示唆(高Ca、MM、腫瘍崩壊などでも呈す)


■生理食塩水負荷

・ピュアな腎血流↓による腎障害なら、速やかに腎機能改善
・腎前性でも腎障害の要素がある場合、回復は遅くなる
⇒一般的には、腎前性の場合負荷後24-72時間以内に元まで回復する
戻らなければ、その分ATNの要素ということ
※明らかにvolume overloadでない限り、一度は試すべき


参照 日内誌,体液異常と腎臓の病態生理,UpToDate