★基本的にICD植え込みで、心室性不整脈が頻回に起きる場合は薬物療法やablationが検討される。

◎医療が進歩しても、Brugada症候群に対する治療は植え込み型除細動器しかないのでしょうか?他に治療がないのか、よくトピックになります。

■ICDの考え方

●ICDは、安全かつ心室不整脈を効果的に止める事が出来、Brugada症候群で生存率を上昇させる、第一選択の治療法です。
・そもそも、Brugada症候群は典型的症状があるはずです。即ち、ICD植え込みは2次予防ということになります。心筋梗塞急性期を除き、「心室不整脈の2次予防」にはICDが必須です。
・一方、1次予防としてのICD植え込みは色々と議論が分かれるところです(Brugadaではなく、低心機能心不全などの場合も含め)。だから、Brugadaのリスク層別化は大事な所です。
 別記事参照。

・ICD植え込みを拒否した場合、もしくは全身状態不良につきICD植え込みが不可能な場合は、薬物療法の適応となります。
⇒キニジンかアミオダロン
※「ICD植え込みを拒否した場合」というのは難しい話です。アメリカと日本では状況は異なると思います。医師としては、必要性を何度も説明し、患者を納得させることが必要となる場面です。


■薬物療法

突然死の一次予防として、有効性が示された薬剤はありません
⇒しかし、キニジンアミオダロンは間接的に有効性が証明されています
 (EPSでVT/Vfが誘発できなくなった、など)
⇒基本的に、ICD植え込み後、心室不整脈が出てしまう患者に適応となります

・アミオダロンは言わずもがな、心室不整脈に対して最も有用な抗不整脈薬です
・キニジンはI(to)を抑制し、これが論拠となっています。
キニジン以外の1型抗不整脈薬は避けなければなりません。特にNaチャネルブロッカーは、coved型心電図の誘発試験に用いるほどです。
※良い本です。

不整脈治療薬ファイル ―抗不整脈薬治療のセンスを身につける―



■カテーテルアブレーション

●ICD植え込み後、VT.Vfが頻回に生じる場合、適応となります
右室流出路心外膜側よりmappingし、異常な電位の箇所を焼灼します
・大規模研究により有効性はまだ確かめられていません

J Wave Syndromes: Brugada and Early Repolarization Syndromes




参照 UpToDate, J wave syndromes