★心筋障害で伝導遅延したもの(VTのリスク)を、体表の心電図から見つけ出そう、という検査。

◎加算平均心電図や遅延電位って何でしょう。late potentialあるから何なのでしょう。実はそれほど複雑でないです。

■遅延電位とは?
心室頻拍(VT)の基質(substrate)がある人というのは、心筋に何らかの異常があります
 …繊維化、炎症、浮腫、scarなど
その箇所は、伝導が遅延しています
 (だからVTが起こりうるのです。リエントリーの原理です)
洞調律の時にも、その場所は伝導遅延する訳です
⇒しかし、これは十二誘導心電図ではdetectできない、QRSの最後に現れる小さな電位です
 =これがlate potential(LP, 心室遅延電位)
洞調律時のQRSを増幅する事(加算平均心電図)で確認できます

※心房の遅延電位もあり、p波の最後に認められます
 ⇒心房細動のリスクといわれます


■加算平均心電図の原理
・小さな遅延電位は、心電図を単純に増幅しては見つけられません
 …ノイズも増幅されてしまうからです
沢山のQRS波を平均する事で、late potentialは拾われ、ノイズはキャンセルされます
+デジタルフィルタリング等で更に精度が高くなります
 …だいたい200-400の波形を平均すれば、理想に近くなります

※加算平均には方法がいくつかあります。temporal signal averaging, spatial signal averaging等。
 難しくて分かりません。


■late potentialの定義

3つの定義があります。
 …まとめると、小さな電位が、QRS最終部にある程度長い時間認められる事

①フィルター後のQRS幅>114msec
②QRSの最終40msecの部分で、root mean square voltage<20mcV
※root mean square (rms)

③40mcV未満の低電圧が持続する時間>38msec

・これらは沢山の臨床研究で有効性が確かめられた結果作られた基準です


参照 UpToDate