知識の卵

医学のWhy?を解決するブログです。What?も少し触れています。
著者は循環器内科医・疫学者です。

古い箇所など、是非、ご指摘お願い致します。

呼吸器

★リンパ管からの排泄増加による.

◎患者によりますが、聴取されない方もいます。教科書的には、聴取されないということです。

■肺のcoarse crackles
血管内から肺胞へ体液が漏出した結果生じます

慢性心不全
⇒左室充満圧上昇
⇒肺胞液のリンパ管からの排泄が増加
⇒肺胞には水が溜まりづらい
⇒肺雑音が聴取されない


■crackles, rale (rhonci)の原理
間質浮腫
(心不全も基本的にこの病態)
気道が硬くなる
⇒それが開くとき,cracklesを生じます
・これは重力の影響を受けるため,体位によって移動します

・この点で,fineとcoarseは同じ原理です。
⇒断続音として,基本的に区別されない
 
※肺胞内の水分移動による音ではない,と考えられます
⇒但し,不規則に生じるraleは,比較的大きな気道に存在する液体による可能性があります。

 
参照 ハリソン,サパイラ,UpToDate 

★違う意味で用いられる同じ略語を認識する.

◎機械によって同じ単語の意味が違うので、紛らわしいです。

INTENSIVIST Vol.10 No.3 2018 (特集:人工呼吸器)


 ↑本気の人むけ


IPPV:invasive positive pressure ventilation(侵襲的人工呼吸)
 挿管して行う人工呼吸のこと

●調節
PEEP:positive end-expiratory pressure(呼気終末陽圧)
 常に一定の圧をかける;呼気終末に肺が虚脱する(しぼんでしまう)のを防ぐため
PS:pressure support
 吸気時に圧をかける:吸気努力を減らす

●モード
A/C:assist-control ventilation
 吸気努力を感知する
 ⇒全ての吸気において,設定した1回換気量or圧を送り込む

Savinaという人工呼吸器においては,
 圧でのA/C=BiPAP
 量でのA/C=IPPV
 と呼び,ややこしい.

SIMV:synchronized intermittent mandatory ventilation(同期式間欠的強制換気)
 吸気努力を感知する
 ⇒設定した呼吸数分だけ,設定した1回換気量or圧を送り込む
 ⇒呼吸回数を多くするとA/C,少なくするとCPAPとなる
 ふつうPSVと併用される

PSV:pressure support ventilation
 吸気努力を感知し,圧を供給することで助ける
 =PSのみ、ということ。

CPAP:continuous positive airway pressure
 PEEPのみ

CMV:controlled mechanical ventilation(調節人工呼吸)
 今はA/Cと同義
 ⇒昔は吸気努力を感知しない人工呼吸のことも指していた


NPPV(=NIPPV):non-invasive positive pressure ventilation(非侵襲的人工呼吸)
 挿管しない人工呼吸のこと
 ⇒機械で吸気中でも,患者が吐きたいと思えば吐ける

BiPAP
 BiPAP visionという,NPPV用の製品名

BIPAP:biphasic positive airway pressure
 CPAPに対する,換気モードの名称
 ⇒下記EPAPとIPAPの2つを設定することに由来.

調節
EPAP:expiratory positive airway pressure(呼気相陽圧)
 NPPVにおけるPEEPのこと
IPAP:inspiratory positive airway pressure(吸気相陽圧)
 NPPVにおけるPEEP+PSのこと

※つまりIPAP – EPAP = PS。PSはこのように設定する。

モード
S/T:spontaneous/ timed
 自発呼吸を補助しながら,一定時間自発呼吸がない時,設定回数に合わせてバックアップ呼吸が入る

PAV/T:proportional assist ventilation/ timed
 呼吸筋発生圧に対し,一定の割合で気道内圧を保つようサポートする
 ⇒流量(VA:volume assist),流速(FA:flow assist)で規定する

CPAP
 同様

ASV:adaptive servo -ventilation(適応補助換気)
 患者の呼吸パターンを学習し,自動的に適切な陽圧で呼吸をサポートする
 ⇒呼吸が弱くなるor 止まると,よりサポートする
 ⇒CPAPと比較される概念.最近のもので,SASに対しCPAPより優秀.

 
参照 ICU/CCUの薬の考え方,使い方,FCCSプロバイダーマニュアル,ペベレンスキーズブログなど 

★一回拍出量変化で,輸液反応性の指標となる.

◎SVVは、施設によって多用されます。Frank-Starlingの法則に合わせて理解しましょう。

■SVV:stroke volume variationの原理
一回拍出量(SV)の呼吸性変動のこと
…吸気→肺血管床↑→前負荷↓→SV↓;SVmin
  呼気→前負荷↑→SV↑;SVmax
⇒SVV(%)=(SVmax-SVmin) ÷ SVmean
 =一定の前負荷変化による,拍出量変化の割合
 =Frank-Starlingの曲線における傾き

●Frank-Starlingの曲線
プレゼンテーション1


















・①より②の傾きが大きい
=②のSVV大きい
SVV大きいと前負荷が少ない
⇒血管内volume少ない
輸液に反応する

・SVV=13%以上で輸液反応性あり,とされています
⇒一概には言えず,患者ごとに相対的に判断する必要があります
…SVVが輸液反応性と相関することは,研究で確かめられています。


■SVVが当てにならない場合
flotrac(動脈ラインにつなげる機械)で測定します
・flotracは圧波形を基に統計からSVを算出します
⇒数値の信頼性は限定される
自発呼吸中一回換気量が少ないと当てにならない
⇒SVVはSVを基に計算するので,この場合不適

※参照(フロートラック)
 :http://chishiegg.com/archives/37091864.html
  http://chishiegg.com/archives/36032547.html

心機能障害がある場合
Frank-Starling曲線は下に移動する
⇒全体的に傾きが小さくなる
⇒②に部分でもSVVは小さい
SVVが小さい事が前負荷少ない事を意味しません!

※加えて,心拍出量を増やせば予後がよくなる訳ではないことに注意しましょう。
=輸液反応性があるからといって,輸液すれば良い訳でない、ということ。


参照 Edwards社HP,AneSTATION,anesthemanのブログ

★実際は注意して酸素を与える。

◎二酸化炭素と酸素の化学的変化を理解しましょう。

■健常人
CO2蓄積
⇒脳血流関門をこえ、H+ + HCO3-となる(参照:http://chishiegg.com/archives/40292787.html
 =H+を放出
延髄の中枢化学受容体を直接刺激
⇒呼吸回数↑
 …PaCO2 1上昇により2〜4L/min呼吸↑;相関して変化する

低O2
化学受容体刺激
 ・大動脈弓⇒舌咽神経刺激
 ・頸動脈⇒迷走神経刺激
⇒延髄呼吸中枢刺激
PaO2 < 60となって初めて呼吸刺激へ関与する
 

■COPD患者、肺野が小さい患者(胸郭形成術後など)
・慢性的に高CO2血症
二酸化炭素による直接刺激がなくなる
⇒低酸素による刺激のみ
⇒酸素を与えると呼吸刺激↓、高CO2血症増悪
 =ナルコーシス

●実際にCOPD患者に酸素投与した研究
⇒①呼吸回数↓
 ②HbのCO2への親和性↓(Haldane効果):これによりPaCO2↑
 ③死腔換気↑=呼吸が浅くなる


■適切な酸素療法は?
●酸素投与でCO2濃度↑だが、低酸素は許容できない
酸素療法行う必要があり、以下が目安。
PaO2:60〜70%を目標にする
 ※SpO2はあまり当てにならないが、90%前後を目標とする。
・FIO2は4~7%とちょっとずつ上げていく(モニターしながら)
・PaCO2<85なら重篤な意識障害は起きないので、許容できる
・但し、pH<7.2や意識障害が出てきたら挿管の適応
 

参照 UpToDate, 呼吸器内科医 

★効くシチュエーションもある.

◎免疫低下するため全てのARDSに適応はないですが、発症早期の中〜重症には適応です。

■作用機序

●ARDS:肺の過剰炎症(急性期)
    ⇒間質において血管透過性が亢進
    ⇒血漿成分漏出,多核白血球浸潤

ステロイド
⇒①肺毛細血管からの血漿成分漏出を減少,多核白血球の遊走・接着を抑制
  ②白血球内の核にあるステロイド感受性遺伝子に作用,抗炎症蛋白の発現を増強
  ③NF-κBによる炎症蛋白の発現を抑制
⇒肺損傷を改善させます


■エビデンス
作用機序は明らかにされている割に,どんな状況でも効くわけではないです.
1.発症早期に対する高用量ステロイド
 ・一次的な改善はあるかもしれないが,生存率・ARDS改善率は変わりません
 ⇒無効

2.早期の中〜重症ARDSに対する低用量ステロイド
 ・PEEP10以上でP/F ratio<200の場合
 ⇒1mg/kgのmPSL投与+漸減で予後改善する
 ⇒治療推奨されます

3.持続するARDSに対する中用量ステロイド
 ・炎症が持続するARDSは予後が悪い
  …7-14日目には線維化が始まる
 ⇒この間に2mg/kgのmPSL投与+漸減
 ⇒ICU滞在期間など改善(死亡率は変わらないかもしれない)
 ⇒治療推奨されます

※但し,14日目以降より治療開始した場合,明らかに予後悪化させる
⇒治療禁止


参照 intensivist, ICU book

★FIO2と’平均気道内圧’で決まる.

◎PaO2の制御はFIO2とPEEPというのが常識ですが、本当にこれだけで決まるのか、疑問に思いました。呼吸回数は関係ないのか。それを答えるには、呼吸生理を学ぶ必要がありました。

FCCSプロバイダーマニュアル 第3版


 さらに興味があれば。


■酸素化の規定因子
 FIO2と平均気道内圧
▶高濃度酸素が圧力の高い状況で供給されていれば、血中により多くの酸素が取り込まれる、ということです。

●平均気道内圧の規定因子
・PEEP
・一回換気量
・吸気流速
・I:E比
・auto PEEP:呼気時間が短いため,呼気の途中で吸気が始まってしまう場合
      ⇒死腔の増加によりPaCO2が増加し,酸素化能は低下します。

PEEPが直接関わりますが、細かくはPEEPだけではない、ということです。


■Clinical Implication
※最も問題となるのが,ARDSの場合です。
PEEPを上げたいが,肺が硬いので(P/F比<200)
 ⇒すぐ気道内圧が上昇してしまいます。

・この場合,酸素化を上げるために、以下のオプションが生まれます。
①一回換気量を少なくする(auto PEEPを解除する)
②PEEP上げる
CO2の貯留は容認する

 
参照 FCCSプロバイダーマニュアル 

★肺胞では左方移動=酸素と結合しやすくなる.
※組織では右方移動.

◎USMLEや国家試験で重要なポイントです。

レジデントのためのやさしイイ呼吸器教室[ベストティーチャーに教わる全27章]改訂第2版


 素晴らしい良書です。


■酸素解離曲線
・横軸:PO2,縦軸:Hbサチュレーション
左方移動とは、、
  =低酸素血症でもサチュレーションが高いということです
  =Hbと酸素が結合しやすい、ということです。


■環境による違い
肺胞
外気と触れるため低温度,高酸素,低CO2(→pH↑),2,3-DPG↓
 ⇒左方移動

組織
…代謝のため高温度,末梢のため低酸素・高CO2,2,3-DPG↑
 ⇒右方移動

※胎児は左方移動
…胎児Hb(FHb)は酸素との結合力が強いためです.


■’曲線’の意義
・S字カーブになっています
・アシデミアの場合
⇒右方移動
⇒’右方移動’の影響は,’坂の部分(グラフの真ん中)’の方が’平坦な部分(グラフの右上)’より大きいです
 …①坂の部分:酸素を離しやすくなります
   ②平坦な部分:肺胞での酸素吸収下がります
⇒つまり、①>②
⇒生体としては好都合です。


■2,3-DPG(BPG)の意義

・2,3-di(bis)-phospho-glycerate
解糖系の側副路で産生されます(赤血球に特異的です)
末梢で濃度高いのです

・デオキシヘモグロビンに結合しやすいです。
⇒「Hb.BPG  +  4O2  <——>   Hb(O2)4  +  BPG
⇒BPG濃度↑の時,上の平衡が左に傾きます
⇒Hbが酸素を離し易くなります
右方移動


参照 UpToDate,やさしイイ呼吸器教室,ICU book

★具体的に考えましょう.

◎呼吸器によっても異なりますが、ここでは呼吸様式がどう変化するかという話です。

呼吸数を12/分に設定した時,

●自発呼吸0/分の時

 

SIMV

A/C

強制呼吸

12

12

補助呼吸

0

0

PSV

0

0


▶同じです。


●自発呼吸10/分の時

 

SIMV

A/C

強制呼吸

2

2

補助呼吸

10

10

PSV

0

0

 
▶同じです。


●自発呼吸15/分の時

 

SIMV

A/C

強制呼吸

0

0

補助呼吸

12

15

PSV

3

0

 
▶SIMVが15-12=3 回がPSVとなります。


※PSVとは,設定した圧を自発呼吸に乗っける方法です.

※補助呼吸とは,設定した圧or量で換気し,吸気の減速に反応して呼気のモードに入る(%で設定するか,大抵は25%に設定してある)方法です.

★分泌液による閉塞!

◎マニアックですが、USMLEで出ます。これでいろいろな事が説明されます。目からうろこ。

First Aid for the USMLE Step 1 2019, Twenty-ninth edition



■嚢胞性線維症

CFTR:cAMP調節性Clチャネルの一部として,Cl・Na輸送に関与
 嚢胞性線維症ではCFTR機能不全が認められます.

ほぼ全ての外分泌腺において,イオン・水輸送が障害されます
⇒管腔内分泌液が粘調
管腔閉塞がメインの病態
 以下に帰結します。
 ・気道⇒痰による気道閉塞,易感染性
 ・腸管⇒イレウス
 ・膵管⇒膵外分泌不全による消化不良
     (CFTRは膵管のHCO3分泌を制御)
 ・胆管⇒肝内胆管閉塞,それによる肝硬変
 ・汗管⇒汗が塩辛くなる
     (CFTRはCl再吸収に関与→Na・Clが過剰に分泌される)
      ⇒過度の発汗で低調性脱水となります
 ・輸精管⇒閉塞による輸精管形成不全,それによる不妊

 
参照 メルクマニュアル,UpToDate

★血のめぐりが遅いから.

◎心不全で呼吸様式が悪い人がいます。その機序。

※チェーンストークス呼吸(CSB)
=無呼吸と頻呼吸の繰り返し(ランダム)

●慢性心不全(CHF)
⇒酸素化悪い
⇒呼吸数が多い
⇒慢性的に低CO2血症
下がりすぎると無呼吸となります:CO2ナルコーシスと同じ
⇒無呼吸でPaCO2上がれば呼吸再開ですが、
 心不全は循環に時間がかかるため,
 呼吸中枢(脳)へCO2の高い血流が行くまで時間かかる!(★)

⇒感知が遅れます!
無呼吸遅延
⇒呼吸中枢やっと気づく:この時はすでにPaCO2が高い
早く戻そうと頑張る
⇒呼吸早くする
※これが繰り返されるのです。


●健康人でもこの機序は考えられるが,実際は生じません。
⇒呼吸中枢/血液には溶解しているO2,CO2があり,これにより対応可能だからです。
⇒よって,(★)がこの病態に重要です。


参考 Guyton physiology

Guyton and Hall Textbook of Medical Physiology, 13e (Guyton Physiology)


ガイトンはなんでも解決します。

★両者とも間質性肺炎のマーカーだが,特徴が異なる.

◎KL-6は当院ですぐに出るのでよく使います。SP-Dとの使い分けを理解しておきましょう。

■起源
KL-6:Ⅱ型肺胞上皮細胞で産生される抗原の一つ
SP-D:Ⅱ型肺胞上皮細胞で産生されるリン脂質-蛋白複合体の一つ

■特徴
KL-6の方が特異的
KL-6:感度60.7%,特異度98.9%
  + 細菌性肺炎では上昇しないです
SP-D:細菌性肺炎,心不全,喫煙でも上昇し得ます
KL-6は鑑別に有用です
※但し,感染性間質性肺炎(ニューモシスチス・CMV),悪性腫瘍(肺腺癌・乳癌・膵癌)でKL-6が上昇することがあります。

KL-6は呼吸機能と相関
・SP-Dに優位な相関は見られないのです。
※但し,両者組み合わせることで,呼吸機能障害のより的確な評価が期待できます.

SP-Dは治療効果・増悪の判定に有用
・急性増悪時,ステロイド奏功時にSP-Dが先に変化します
SP-Dはモニタリングに有用

以上より,
 外来経過観察時⇒KL-6(特異的)
 入院時⇒SP-D(鋭敏) 
が適しているといえます。


参照 医中誌,UpToDate 

★増える.

◎ガス分析を考えると、基本的に呼吸数増加は,高CO2血症・アシドーシスの代償であるはずです。しかし、低酸素でも調べてみると呼吸数が増えます。これは状況によります。

Guyton and Hall Textbook of Medical Physiology, 13e (Guyton Physiology)


 やはりGuyton。


■低酸素と呼吸数に関わる状況
①低酸素⇒呼吸数増加となりにくい場合
・大気中の酸素が少ない時
・貧血(酸素を運ぶHbが少ない)
・酸化酵素の阻害;中毒など
⇒これらは,利用できる酸素,酸素の利用の障害であり
⇒深呼吸で代償されるのです!

但し状況により、実際は呼吸数増加する(下記参照)!

拡散障害=膜の肥厚:肺線維症など
⇒CO2はO2の20倍速く拡散します
⇒高二酸化炭素血症となりにくいので
⇒頻呼吸は起きにくいです。


②低酸素⇒呼吸数増加となりやすい場合

低換気
 ⇒CO2はO2と同じだけ,運搬が障害されます

・循環不全

 ⇒組織に循環する血流が少ないです
 ⇒組織からCO2が除去されません
 ⇒組織での呼吸が増加します
 (これにより乳酸増える)
※但しCO2の方がO2より運搬されやすいため,組織低酸素の方が顕著となります


■低酸素⇒呼吸数↑
●具体例
・肺炎で呼吸数増加は感度が非常に高いです
・高地にずっといると呼吸増加反応(hypercapnic ventilatory responce: HCVR)が起きます
⇒低酸素で呼吸数増加しています

●メカニズム末梢化学受容体反射
…参照:http://blog.livedoor.jp/megikaya/archives/39214046.html

生理的意義
・呼吸数増加
⇒肺胞CO2↓
CO2拡散↓により、肺胞内O2↑


参照 Guyton生理学,UpToDate

★ヘモグロビン結合⇒SpO2,酸素拡散⇒PaO2.

◎臨床ではSpO2とPaO2の乖離とかは経験します。実は機序にこんな違いがあります。

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■PaO2(動脈血酸素分圧)
・大気圧は760mmHg (Torr)で,そのうち酸素は21%=160mmHg
空気が液体と接すると,圧に応じて溶けて、
⇒平衡となります。

 ex.O2の場合,分圧1mmHgの時: 100mlの液体に0.003ml溶けます
 ⇒100mmHgなら0.3mlしか溶けていない

・PaO2=100mmHgとは,
 「酸素分圧100mmHgの気体と血液が平衡状態にある
  ことを示します。
⇒つまり,空気と血液が接する場所までの過程を表しています
 =気道~肺胞まで、ということです

・よって例えば
 酸素投与量を増やせばPaO2上昇します
 肺癌は使える肺胞が少ないので,PaO2低下します


■SaO2(ヘモグロビン酸素飽和度,サチュレーション)
・拡散だけだと酸素が足りません
⇒ヘモグロビン(Hb)を用いて、酸素運搬します。
※Hb=1つのグロビン+4つのヘム
⇒1つのヘムに1つの酸素が結合します。

・SaO2=90%とは,
 「全ヘムの90%に酸素が結合している状態
 ということです。
Hbは酸素4分子or 0分子が結合している状態で安定します
⇒よって、一般的には「全Hbの90%に酸素が結合している状態」と等しいです。

・Hb 1gにO2 1.39mlが結合します(分子式より)
⇒例えば、Hb 15g/dlの場合,SaO2 100%なら
 15×1.39×1=20.9ml
 の酸素がHbと結合していることとなります。


■SpO2(pはpulse oximeterのp)
・Hbに結合している酸素の量で,血液の色が変わる
SaO2を簡易測定したものです。
⇒例外が,Hb以外の要素により血液の色が変わる状況
(マニキュアとか)

 
参照 リッピンコット生化学,UpToDate

★酸素流量(/min)では吸入量に足りず,足りない分は室内の空気を吸っていることが重要。

◎酸素低流量では、マスクだとだめな理由です。また、マスクとリザーバーマスクは結構違います。


■低流量システム(厳密なFIO2管理が必要ない場合)

①鼻カニューラ

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・FIO2の目安は
 ⇒1L/min:24%,以降1Lupで約4%up

※酸素流量は一定です
一回換気量が多い程,吸入酸素濃度は低下することに注意します。

・加湿は
2-3Lまでは必要ないです。自覚症状もそれほど変わりません。

ex.2L/min
・吸気は約1秒です
⇒一回換気量を500mL/sec=30l/minとします
⇒吸入量の6.6%に過ぎないのです。



②簡易酸素マスク

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・FIO2の目安は、
5-6L:40%,以降1Lupで約10%up

※上記同様、一回換気量により吸入される酸素濃度が異なります。

※5L以上の時に用います。
⇒横に空いている穴が小さく,呼気中のCO2を再吸入してしまうのです!
⇒なので、低流量だとPaCO2が上昇する危険あります。



2.高流量システム

③リザーバーマスク

高濃度酸素吸入用マスク HT1096 1箱(10個入)

・原理
リザーバー(袋)があります
吸気(1秒)+呼気(3秒)分酸素がたまります
⇒リザーバーなし(吸気の1秒のみ関係する)よりたくさんの酸素が吸えるのです。

※但し,4秒間でたまった分しか吸えません
ex.6L/min=100ml/minの設定
 ⇒400mlしか吸えない
 ⇒深呼吸できないということ。

●吸入量が足りない場合,弁を解放します
⇒すると、隙間から空気がはいります
⇒よって、この場合,吸入酸素量は低くなります。

・FIO2
カタログでは、6Lで60%,以降1Lで10%ずつup
⇒但し隙間からのもれが必ずあります。
⇒60-80%がmax



④インスピロンネブライザー+ベンチュリーマスク

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・原理
設定酸素濃度a%,酸素流量bLに設定します。
吸入するものが,FIO2=a%となるように,bLの酸素が空気で希釈されます!

ex.30%,3Lに設定
⇒3L×100%酸素+xL×21%酸素(空気)=(3+x)L×30%酸素
⇒x≒20
約23Lの30%酸素を吸うことになります。

※但し,成人の一回換気量は  24~30L/minです
不足分は隙間から空気を吸い込みます。
流量が足りない場合,FIO2は設定より下がります

よって、正確にコントロールしたい場合は、吸入量より流量を多くする必要あります!


最大はFIO2=60%です
⇒100%,15Lの設定がmaxであるためです
 =15L隙間から吸う、ということ。



※小児や肺線維症の患者=一回換気量が少ない場合は,それに応じて計算する必要があります。


参照 日本メディカルネクスト株式会社HP

★計算できます.

◎ちなみに、1Torr = 1mmHg.

大気圧=760Torr(1atm)
・肺の中は,水蒸気があります
 ....47Torr,飽和水蒸気圧
⇒760-47=713Torrしか入りません。
⇒この内、酸素は21%です(これをFIO2という)
⇒よって、体内に入る酸素=713×0.21=150Torr(これをPIO2という)


・体内でCO2が産生され,O2が消費されます。
割合が0.8(呼吸商)
 =PaCO2÷0.8だけの酸素が消費されます
⇒よって,肺胞酸素濃度(PAO2)=150-40÷0.8=100
⇒正常でも少しは使われない肺胞があるため、
⇒このうち,動脈に入るのは95程度なのです。

★明確なカットオフ値がないのが難点.

◎なぜか国家試験に頻出ですが、機序までかかれているものは少ないです。

レジデントのためのやさしイイ呼吸器教室[ベストティーチャーに教わる全27章]改訂第2版


 
著者の方はブロガーで有名です。


■用語
BAL:BronchoAlveolar Lavage=気管支肺胞洗浄
  ⇒多量の生理食塩水注入
  ⇒末梢までいきわたらせ,シリンジで陰圧をかけ回収します

TBL:TrancheoBronchial Lavage=気管支洗浄
  ⇒少量の生理食塩水注入
  ⇒気管支部分のみ洗浄,回収;肺胞部分は回収できないです

TBLB:TransBronchial Lung Biopsy=経気管支肺生検
  ※BALと同時に行うことが多いです 


■細胞増多の解釈
リンパ球増多
⇒NSIPCOP、膠原病性間質性肺炎、薬剤関連性肺疾患、過敏性肺炎、サルコイドーシスなど

好中球増多
⇒細菌性肺炎、びまん性汎細気管支炎、AIP、IPの急性悪化

好酸球増多
⇒好酸球性肺炎など、好酸球増多症候群


■マーカー分画の解釈

CD4+CD8+

細胞性免疫が抑制された結果をみています
サルコイドーシス、農夫肺、慢性ベリリウム肺、結核

CD4+CD8+
⇒間質性肺炎(COPNSIPAIP)、薬剤関連性肺疾患、夏型過敏性肺炎


※歴史的に、過敏性肺炎とサルコイドーシスと区別する為に使われていました
⇒しかし、CD4+↑の過敏性肺炎もあり(農夫肺),現在は鑑別には推奨されません。
 過敏性肺炎のこの違いのメカニズムは不明です。



参照 やさしイイ呼吸器教室 

★優秀な指標はあまりなく、原因治療が出来て酸素化がよく全身状態安定していれば、その場の判断でweaningを開始してよい。

■Weaningとは

●人工呼吸器による呼吸サポートを減らし、呼吸の大部分を自力で行うようにすること
⇒徐々に減らす方法が一般的
 急に減らす方法=spontaneous breathing trial (SBT)
※SBT
1日1回30-120分間、SPONT+PS 若しくはTピースとする
⇒自発呼吸に耐え得るかを判断する
・Weaningを開始して良いか検討する方法=Readiness testing


■Readiness testingの開始基準
●必須の基準

・呼吸不全の原因治療が出来ている
酸素化が十分;PaO2/FIO2≧150mmHg or SpO2≧90%(FIO2≧40%かつPEEP≧5-8mmHg)
  ※ベースの酸素化が悪い患者は、PaO2/FIO2≧120mmHgで代用可能
・動脈血ガスにてpH>7.25
・心筋虚血がない
血行動態が安定している;sBP 90-180mmHg(少量のカテコラミン投与下でもOK)
自発呼吸あ

●あれば更に良い基準
・Hb≧7-10mg/dl;重症貧血でなければ大丈夫という事になっている
・深部体温<38-38.5℃;高体温だと呼吸努力が必要になるため
・意識清明、指示動作可能


■Readiness testing
(Weaningに耐え得るか予測する因子)
●rapid shallow breathing index (RSBI);最もよく研究されている指標
呼吸回数÷一回呼吸量(f/VT)
 ⇒65-105以下であること
 ⇒105を基準とすると感度は良いが特異度は低い
 ⇒単独の指標としては難しい
※酸素化、分時換気量、最小吸気圧(MIP)はそれぞれ単独では良い指標とならない
 他にも様々な指標があるが、どれもそこまで良くない
現状は、RSBIを参考に、その場の臨床医の印象を持ってweaningを開始するのが良い


参照 UpToDate

★呼吸窮迫でなければ、Xp⇒直視で評価する。

■急性喉頭蓋炎疑いへの対応

●まずairwayの評価
…気道不安定性あり;気道確保
⇒不安定性なし
Xpで喉頭蓋腫脹あり;急性喉頭蓋炎
⇒腫脹なし
直視で腫脹あり;急性喉頭蓋炎
⇒腫脹なければ、他の疾患


■気道確保の適応

●突然気道閉塞のリスクがある疾患だが、特に成人では挿管せずに管理できることが多い
⇒しかし、その中の3-8%は結局挿管管理となったという報告あり
⇒施設として対応を決めると良い。以下は適応の一例
●適応
・小児;特に4-6歳以下
・呼吸窮迫;スニッフィング、ストライダー、よだれが垂れる、チアノーゼ
 …これらは、ほぼ閉塞に近い状態で初めて現れる症状
・喉頭蓋膿瘍
・症状の進行が急速
・気道の50%以上の狭窄
・合併症:コントロール不良の糖尿病、免疫不全


■急性喉頭蓋炎の検査、診断
●診断法

・喉頭鏡, ファイバーで発赤腫脹した喉頭蓋を確認
頸部レントゲンで腫脹した喉頭蓋を確認
 …感度38-88%, 特異度78%
⇒Xpは刺激の少ない検査なので、特に小児に有用
⇒ただし、以下の時必要ない
 ①気道狭窄、閉塞が明らか
 ②診断が明らか
 ③舌圧子など耳鼻科アプローチで喉頭蓋確認できたとき


■鑑別疾患

・気管炎;ひどい咳き込みあり
 …ウイルス性(クループ)、細菌性
・口蓋垂炎;喉頭蓋炎の合併もあるので注意
・後咽頭膿瘍
・異物誤飲
・アナフィラキシー
・ジフテリア

 
参照 Chest. 1995;108(6):1640    Chest. 1995;108(6):1640(適応)
   Laryngoscope. 1985;95(10):1159.   J Am Osteopath Assoc. 1997;97(4):227.(検査、診断)

★風邪症状+肝脾腫+AST/ALT↑で疑い、まず異好性抗体を取る。

■定義

伝染性単核球症 (IM)発熱+咽頭炎+リンパ節腫脹を呈す症候群
⇒後に、血中リンパ球↑、異型リンパ球(+)、EBウイルスの関連が示された
⇒現在では主に、EBV感染症のことをさす事が多い
・高率にリンパ節腫脹、肝脾腫を呈す


■IMの病態

咽頭上皮細胞へのEBV感染
⇒増殖
⇒分泌物にEBV含まれる
⇒分泌物を介し、咽頭のリンパ豊富な組織にいるB細胞へ感染
B細胞により、全身のリンパ組織へ感染伝播
⇒全身性リンパ節腫脹、肝脾腫
※このため、潜伏期間が長い;4-8週

●感染したBリンパ球は抗体を産生
EBVに体する抗体、異種親和性抗体(EBVと反応しない抗体)
⇒まれに、好中球/ 赤血球/ 血小板に対する抗体も産生する 
⇒合併症の原因となる
⇒合併症
 …脾破裂、ギランバレー症候群、顔面神経麻痺、溶血性貧血など

●NK細胞、細胞障害性Tリンパ球も活性化する
⇒これらが、異型リンパ球として血液検査で現れる


■鑑別診断
●heterophile-negative mononucleosis-like syndrome

 …異好性抗体陰性の伝染性単核球症様症候群
A群β溶血性連鎖球菌
⇒上記三徴を呈すが、全身性のリンパ節腫脹や肝脾腫を呈さない
 ※口腔内溶連菌(+)でもIMは否定されない
サイトメガロ
 ⇒IMとかなり似るが、咽頭炎は軽度な事が多い
HIV一次感染
 ⇒皮膚粘膜潰瘍がある場合、より疑われる(IMではまれ)
  皮疹が高率に見られる(IMではまれ)
B型肝炎
トキソプラズマ
 ⇒発熱+リンパ節腫脹;咽頭炎や肝脾腫は起こさない
HHV-6, 7
 ⇒大人ではまれだが、報告あり


■診断

・症状が最も重要
AST, ALTの上昇は強く示唆する
異好性抗体(heterophile antibody)
 …他種の抗原に反応する抗体;羊/ 馬/ ヤギ/ 牛の赤血球(monospot testなど)
⇒迅速キットは、感度85%、特異度100%
⇒伝染性単核球症の内、10%が陰性
 =上記の鑑別診断へ

●つまり、症状から伝染性単核球症を疑った時、異好性抗体を取る
ほとんど陽性
⇒陰性の場合、鑑別も含めて血清検査する
・EBV:VCA抗体(カプシド):IgMは急性感染、IgGは既感染を意味
    EBNA(核):感染後6-12週で上昇。急性感染でないことを意味
    EA(early antigen):抗D抗原IgGは急性感染の指標となりうるが、微妙
⇒上記鑑別診断の抗体も、適宜提出する
特に妊婦は、崔奇形性のリスクあるためちゃんと調べる
 …EBVの妊娠への影響はないとされている

※アメリカではきちんと診断をつけ、しばらく運動制限するよう言うとのこと
 …伝染性単核球症は、まれに脾臓破裂を合併するため;物理刺激が誘因になる

参照 UpToDate

★Lightの基準で滲出性胸水の場合、色々な手段で鑑別を進める。

■胸水穿刺の意義

確定診断できる疾患は限られている
膿胸、癌、結核、真菌、食道破裂、乳び胸、血胸、カテーテル迷入

※血胸
・肉眼的血胸、Ht>50% で血胸
・原因:悪性腫瘍、外傷、肺塞栓、アスベスト肺
 

■浸出性 or 漏出性
●浸出性胸水の診断

 

 

感度

特異度

胸水LDH

≧血清LDH2/3

82

89

胸水÷血清LDH

0.6

90

82

胸水TP

3

90

90

胸水÷血清TP

0.5

86

84

胸水Chol

60

54

92

43

75

80

胸水÷血清Chol

0.3

89

81

血清−胸水TP

3.1

87

92

Lightの基準

1つ以上

98

83


●浸出性じゃないことを言いたい
(漏出性である心不全、ネフローゼの頻度が非常に多いため)
感度が高いLightの基準が有用
※ただし滲出性=炎症であり、鑑別疾患は多数ある
⇒以下で鑑別を進める


■滲出性胸水の時、鑑別に有用な検査項目
●細胞分画

①好中球優位
・急性期炎症を示す;PEを忘れない
リンパ球優位(50%以上)
・結核、悪性腫瘍、リンパ腫、心不全、CABG後、RA、乳び胸、尿毒症、サルコイドーシス
⇒結核と悪性腫瘍をrule outする必要あり

●糖
・低値の場合、滲出性胸水の鑑別が絞られる
61.2mg/dl以下;肺炎、膿胸、結核、SLE、RA、悪性腫瘍、食道破裂
(膿胸とRAでは特に低く、感度以下ともなりうる)

●pH
・正常値は7.6程度
・肺炎、悪性腫瘍による胸水:pH7.3未満の場合、治療抵抗性で予後が悪い

●ADA
・リンパ球優位だが結核菌が検出されない場合
ADA>50で結核診断の感度91%、特異度81%

●AMY
血清アミラーゼより濃度が高い場合
⇒膵炎、食道破裂、悪性腫瘍の可能性高い


参照 UpToDate、http://hospi.sakura.ne.jp/wp/wp-content/themes/generalist/img/medical/jhn-cq-140804-nerima.pdf

★3日以上+呼吸状態悪化+質の良い培養陽性。

■人工呼吸器関連性肺炎(VAP:ventilator-associated pneumonia)の重要性は、そこまで高くない
・致死率は5-65%と幅広い
死亡と直接に関連する、というエビデンスは無い
⇒呼吸器離脱まで、ICUでるまでの期間が延びるが、致命的疾患とはいえない


■VAPの機序⇒予防

中咽頭に常在している菌が原因のほとんど
⇒挿管後4日以内に発症するVAPが多いが、これは挿管時にこの菌が引き込まれるため
●よって、口腔内除菌(口腔ケア)は、予防に最も重要

②原因菌は、挿管チューブにコロニー形成、バイオフィルム形成する
バイオフィルムは、菌のそれ以上の増殖を抑える働きがある
●サクションはバイオフィルムを壊す
⇒それ以降の下気道へ細菌を運ぶ
ルーチンにサクションする事は推奨されない!

カフの隙間からも、下気道へ唾液が入り込む
 …カフは膨らませても、完全にシールドできないということ
⇒3/4は無症候性
連続的なカフ上サクションは、VAPを予防するため推奨される


■VAPの診断に胸部Xp、考えの無い痰培養は全然使えない!

●胸部レントゲン
・そもそも、レントゲンの質が悪い
 …ポータブルだから+吸気不十分なことも多い
⇒浸潤影が見えない肺炎たくさん+血管影が浸潤影にみえることがよくある
・ICUでは、浸潤影のうちたった1/3が肺炎
…他に多い原因は、肺水腫、ARDS、無気肺

●痰培養
サクションで引いた痰の培養
⇒VAPに対して感度90%、特異度15-40%
⇒陰性で否定できるが、陽性でも診断はできない
 …痰の質も問題。参照:BALで引いた痰の培養
⇒VAPに対して感度70%、特異度80%
⇒陽性で診断に使える


■信頼できる、VAPの診断基準(National Health Safety Network algorithm)

①⇒②⇒③と進む。
①人工呼吸器関連状態(VAC:ventilator-associated condition)

・2日間に渡って、FIO2 20%/dayか、PEEP 3cmH2O/dayの増加

②感染に関連した人工呼吸器合併症(IVAC:infection-related VAC)

・①を満たし、挿管後3日以上で、BT>38℃ or <36℃ かつ WBC<12000 or <4000
 
③VAP疑い

・②を満たし、以下のどちらかを満たす
1)引いた痰がGram染色で好中球>25 かつ 扁平上皮<10で、かつ以下のいずれか
・サクション:105CFU/mlの培養陽性
・BAL、組織、PSB:104CFU/mlの培養陽性
※常在菌、カンジダ、コアグラーゼ陰性ブドウ球菌、腸球菌は除く
2)以下のいずれか
・胸水培養陽性
・肺病理で陽性
・迅速検査陽性:レジオネラ、インフルエンザ、アデノ、RS、ライノ、コロナ、HMV


参照 ICU book

★ハイリスクな患者に選択的に処方すると良い。

■抗インフルエンザ薬の適応

●患者:重症入院が必要インフルエンザ合併症のリスクが高い、いずれかの場合
リスク因子
⇒5歳以下(特に2歳以下)
・65歳以上
・妊娠
・心肺肝腎血液内分泌神経の合併症を持つ場合
・免疫抑制状態
・19歳以下で長期のアスピリン内服をしている場合(Reye症候群の危険あり)
・BMI>40
・老人/介護施設にいる

●時期:発症後48時間以内
 ※重症患者は5日以内なら始めるべき。検査結果を待つ必要なし。


■抗インフルエンザ薬の影響

①生来健康な患者
・症状の期間を0.5〜1日短縮させる
・悪心(NNH28)、嘔吐(NNH22)を増加させる
・合併症の発生率:ザナミビル(リレンザ)は気管支炎の発生率を下げるかもしれない
⇒ただし、普通自然に軽快するので、抗ウイルス薬投与しなくてよい

※日本感染症学会は投与を推奨している。WHOガイドラインはtreatment no needed。
日本は抗インフルエンザ薬使用頻度が非常に高く(ほぼインフルエンザ=抗インフルエンザ薬投与)、医療資源の有効利用の意味で使用対象を限定する事は重要。

②ハイリスク患者

・症状の期間を0.5〜1日短縮させる
・入院患者は、肺炎合併率、予後など改善する
抗ウイルス薬投与すべき

 
■抗インフルエンザ薬の選択

・基本的にノイラミダーゼ阻害薬
=ザナミビル(リレンザ)、オセルタミビル(タミフル)
 …オセルタミビル耐性に注意(約1%みられる)
⇒飲む事も吸う事もできないとき、ペラミビル(ラピアクタ)使用しても良い
・色々な新薬が開発途中 


参照 UpToDate, DynaMed, 日本感染症学会提言

★抗ヒスタミン薬は効かない、効くのは意外に少ない。

■発熱、疼痛

・NSAIDs:効く、とするものが多い。筋肉痛、関節痛、倦怠感には効かない
・アセトアミノフェン:効くかどうかは議論が分かれる。効くとするものも、500-1000mg使用している
※OTC薬でアセトアミノフェンが入っているものは、効果あるかもしれない
⇒カロナール処方は推奨される


■咳
・OTCでも処方されたものでも、幾つか効く可能性あるもの
①デキストロメトルファン(メジコン)、チペピジン(アスベリン
②グアイフェネシン(フストジル)
③ブロムヘキシン(ビソルボン)
④抗ヒスタミン薬;研究されている薬(シュードエフェドリンなど)は日本で発売されていない
※ベンプロペリン(フラベリック)はよく研究されていない
β2刺激薬は、COPDや喘息をもつ成人に対してのみ有効かもしれない


■鼻水、鼻閉感

nasal decongestantは効く
⇒日本で使えるのは、オキシメタゾリン(ナシビン)スプレーくらい;OTC


■推奨されない薬

・抗ヒスタミン薬単剤:症状改善効果なし+副作用(鎮静、口腔内乾燥)
・ステロイド
・抗菌薬


参照 DynaMed

★日本ではA-DROP、抗菌薬はマクロライド/キノロン/βラクタム。

■入院判断

Pneumonia severity index(PSI) 

 

背景

合併症

男性年齢

女性年齢

介護施設

肝疾患

心不全

脳血管

点数

年齢

年齢−10

10

30

20

10

10

10

身体所見

意識レベル低下

呼吸数>30

sBP<90

BT<35 or >40

HR>125

点数

20

20

20

15

10

検査所見

pH<7.35

BUN>30

Na<130

血糖>250

Ht<30

PaO2<60

Xpで胸水

点数

30

20

20

10

10

10

10


⇒Class 2(<70), 3(71〜90), 4(91〜130), 5(>131)
・Classは死亡率と相関
Class 3から入院が勧められ、Class 4,5は入院が必須
・日本は寿命が長いため、過大評価される(元はドイツ)

CURB-65
Confusion(混乱ある), Urea(BUN>20), RR(呼吸数>30), BP(sBP<90 or dBP<60), Age>65
2点以上で入院が必要
・これも過大評価される(元はイギリス)

CRB-65
・血液検査の必要をなくした
1点以上で入院を検討

A-DROP
Age(男>70, 女>75), Dehydration(BUN>21 or あきらかな脱水), Respiration(SpO2<90 or PaO2<60), disOrientation(意識障害), low blood Pressure(sBP<90)
・日本版であり、血液検査も必要ない
1-2点で入院が勧められ、3点以上で入院が必要


■抗菌薬

●Gram染色可能なら必ずやり、結果に基づいて抗菌薬選択すべき。ここではGram染色施行できない場合
・まず、高頻度の原因は
 …S. pneumoniae, Mycoplasma pneumoniae, Chlamydophilia pneumoniae, ウイルス
①マクロライド耐性肺炎球菌が疑われない場合
マクロライド(アジスロマイシン、クラリスロマイシン)、ドキシサイクリン
②マクロライド耐性肺炎球菌のリスクがある場合
キノロン系(レボフロキサシン、ゲミフロキサシン)
 もしくはβラクタム(アモキシシリンなど)+マクロライド
(UpToDate方式)
※定型、非定型と分ける事も多いが、これらは非定型だけでなく定型もカバーする(事が多い)。

※実際はもっとバリエーションある。

・定型肺炎を疑えば、アモキシシリン(サワシリン)+アモキシシリン+クラブラン酸(オーグメンチン)。オーグメンチンのみではアモキシシリンの量が少ない。
・インフルエンザ桿菌、モラクセラが疑われれば、セフォチアム(パンスポリン
・BLNARが疑われれば、クラビットやミノマイシンなど。

・普通、すぐ症状改善する
 ⇒48〜72時間経っても症状改善が見られない場合、考え直す必要あり
解熱して48〜72時間以上たち、状態安定するまでは、抗菌薬投与を継続する


参照 UpToDate, 成人市中肺炎診療ガイドライン、内科外来マニュアル

★肺炎 vs. 気管支炎≒上気道炎。

■臨床像

①上気道炎:感冒症状…鼻水、咳、咽頭痛の内2種類以上ある事が多い
②気管支炎:5日以上長引く咳。3週間程度持続する。50%に痰あり。発熱はまれ
 ⇒①と②は区別する意義ほぼなし
③肺炎:発熱、喀痰を伴う


■細菌、治療

①上気道炎
・ライノが50%、他:コロナ、アデノ、エンテロ、パラインフルなど
②気管支炎 
ほぼウイルス。インフルエンザウイルスもあり得るので、ここだけ注意(治療薬があるから)。
 ⇒基本的には対症療法
百日咳で、発症後1週間以内だと治療適応
・マイコプラズマ、クラミジアは起こしうるが、治療適応とならない
③肺炎
・基本的に抗菌薬が必要
・但し起因菌はいろいろ;インフル、アデノ、パラインフル、RS、huma metapneumovirusなど、抗菌薬が必要ないものもあることに注意


■検査、診断

●胸部レントゲン
何かあれば、基本的には肺炎
肺炎が疑われたときのみ、オーダーする
※気管支炎で下肺野の気管支壁肥厚がある、とする報告もあるが、基本的には変化なし

●プロカルシトニン
・WBC、CRPよりも特異的な細菌感染のマーカー
炎症で上昇する+ウイルス感染で放出されるIFNγで上昇が抑えられるため
抗菌薬使用を考えた時、オーダーする
0.25未満では推奨されない、0.25以上で推奨される、0.5以上で強く推奨される


■胸部Xpでうつらない肺炎の判断

浸潤影の有無のみで、抗菌薬必要性は判断しきれない!
⇒レントゲンではっきりしない理由
・脱水が強い、浸潤影が小さい、側面像でしかわからない、肺に基礎疾患がある
●肺炎を疑う病歴
突然の悪寒を伴う発熱
②上気道炎症状が先行し、その後②を認める(二峰性
③高齢者の、びっしょりするくらいの寝汗
胸膜痛(肺炎球菌を疑う)


参照 UpToDate、内科外来マニュアル

★Hbの酸素結合能力が落ちているため。

■メトヘモグロビン血症
・メトヘモグロビン
Hbのヘム基が,通常のFe2+からFe3+に酸化された状態
⇒酸素運搬できない
酸素取り込みは通常なのでPaO2は正常
メトヘモグロビンの分SaO2低下
PaO2-SaO2ギャップ

※参照 PaO2とSaO2の違い;PaO2, SaO2, SpO2の原理と違い

●ヘモグロビン酸素解離曲線は「左方移動」する!
メトヘモグロビンを除いた,通常のHbについて考える
⇒SaO2低いので,通常Hbは酸素離したくない
⇒左方移動


参照 UpToDate 

★最もよく研究されてきたから。

■背景

・心肺機能の指標が欲しい
⇒患者さんからの話だと客観性に欠ける
最初に12分間歩行試験が提案された(1960年代)
 …12分でどれくらいの距離を歩行できるか
⇒試験時間が長いと考え、2分、6分、12分で比較した(1982年)
 ⇒距離と時間はよく相関するが、2分だと結果にあまり差がでない
 +時間が長い方が距離の差は大きいが、6分間でも問題なく差を判定できる
⇒移行6分間テストがよく研究され、心肺機能や薬物反応性の測定に有用な検査であることが証明されてきた
⇒細かいやり方も設定され、標準的な試験となった


■解釈

・病気によって異なるが、改善したと判定できる最低基準は30m以上の改善
・酸素投与の必要性や量の判断としては使えない


参照 UpToDate, Am J Respir Crit Care Med. 2002;166(1):111., Respir Care. 2003;48(8):783.,  BMJ 1982; 284:1607–1608

★スリガラスと浸潤影は濃度上昇についての客観的な話、他は形態の違いについての主観的な話。

■CT濃度上昇

・基本的には感染か炎症による
スリガラス陰影(ground-glass opacity)
・血管陰影が透けて見え、気管支透亮像(air bronchogram)を伴わないもの
CTの解像度以下の肺実質の変化を表す 
浸潤影(consolidation)
・血管の閉塞を来たし、気管支透亮像を伴うもの
⇒肺胞内が、気体から液体(浸出液など)や個体(細胞など)に置き換わった状態を表す

※エア・ブロンコグラム
水浸しの肺胞内(白)の中に、気管支が透亮像(黒)として見える状態


■異常な形態

網状影
・間質の異常が原因
…粗い:小葉間中隔の肥厚、中間:ハニカム(蜂巣肺)、細かい:肺胞中隔の肥厚

結節影
胸膜かフィッシャーに接している
⇒塊となる:傍リンパ結節 …サルコイドーシス、癌性リンパ管症、珪肺
 塊とならない:血行性結節 …深在性真菌症、結核、血行性転移、敗血症性塞栓

接していない
⇒tree-in-bud patternあり:気管支炎、過敏性肺炎、ランゲルハンス組織球症
 tree-in-bud patternなし:気管支炎、誤嚥
※tree-in-bud pattern(木の芽)
・細気管支が顕在化し、その周囲でたくさん粒がみられる
 ⇒肉芽を表す

③モザイク
・肺実質濃度の血流の違いによる変化
⇒血管病変や、気道病変→低酸素→血管収縮を表す

④嚢胞
・よく描出される壁で隔離された低吸収域

他、空洞、線状影、索状影、粒状影など。


※用語の使い分け
・明らかな形態的特徴があればそれを優先していう
…結節影は濃度的には浸潤影だが、結節影という
・でも形態的特徴はかなり主観的。


参照 UpToDate、呼吸器内科医

★肺胞上皮細胞成熟+サーファクタント産生促進。

■ステロイドが効く機序

・Ⅰ型、Ⅱ型肺胞上皮細胞の形態的成熟を促す

・Ⅱ型肺胞上皮細胞において、サーファクタント放出を促進する
…ステロイドが細胞に取り込まれる
⇒核内に入り込み、mRNA産生
⇒様々な酵素を合成、リン脂質合成↑
層状封入体にて、リン脂質からサーファクタント合成

・有用な蛋白合成↑
…サーファクタント結合蛋白、肺の抗酸化酵素など


※投与時期

22週だとほとんど期待できない
…上記の変化が起こるには、ステロイドに反応できるだけ成熟している必要あるため
34週以降だと肺成熟しており、ステロイド投与で利益があるとするエビデンスに乏しい

・投与後数時間で効果が出始め、48時間で最高となる、という報告あり


■肺成熟の指標

・1つの検査のみ施行されることが推奨される。
層状封入体数カウント
・層状封入体はサーファクタントのもとで、Ⅱ型肺胞上皮細胞の分泌顆粒と考えられている
⇒サーファクタントの直接計測となる
・簡便で、胎便混入は問題とならない;血液は問題となる

レシチン/ スフィンゴミエリン比
・胎児肺から分泌物がある
レシチンはサーファクタントの主成分であり32週より増加、スフィンゴミエリンはほとんど変わらない
羊水量が測れないため、レシチンの絶対値は当てになれない
⇒レシチン/ スフィンゴミエリン比で考え、2以上で成熟と見なす

③ホスファチジルグリセオール
レシチンより数週間後に上昇し始める(35週程度)
⇒肺胞へのリン脂質拡散を促進する;肺成熟後期の指標
・陽性か陰性かで判断される

サーファクタント/ アルブミン比
・直接サーファクタントを見ており、信頼性高い
・しかし値の幅が大きい+グレーゾーンが大きい
⇒検査法の問題であり、現在改良中。

①-④総じて「成熟している」的中率は高い(95-100%)が、「未成熟」の的中率は低い(30-60%)


参照 UpToDate

★運動誘発性喘息で悪化する。

■冷たく乾いた空気

●仮説①
・冷たい+乾いた空気を吸い込む
気管支収縮
※「運動⇒呼吸数↑⇒気道からの水分喪失⇒炎症」が関与しているかも

●仮説②
・運動により呼吸数↑
⇒気道冷却
気道への血流増加
⇒浮腫


■湿度の高い時

●仮説③
・湿度高い、雷の時、花粉やほこりなどのアレルゲン濃度が上昇しているとの報告
…雷の始まりの時、花粉粒が破裂
⇒花粉のくずが発生
⇒吸い込み、喘息悪化


■暑い時

・オゾン濃度上昇
オゾン誘発性喘息が悪化


参照 UpToDate

★詳細は不明だが、静水圧・血管透過性↑によるだろう。

■原因

・重症てんかん、頭部外傷、SAHが多い
・重症脳梗塞でも稀にみられる


■病態
●関与する神経構造

延髄、視床下部、交感神経
…支持する根拠
⇒孤束核、最後野両側の障害で、高血圧+肺水腫となる
 α拮抗薬で発症を抑えられる
 肺への交感神経を切断することで発症を抑えられる
 
●機序

・基本的に血管からの漏出
膠質浸透圧はすぐ変わるものでない
⇒毛細血管静水圧の増加が重要
①静水圧増加の原因
…頭蓋内圧↑+交感神経↑による肺血管収縮
 交感神経↑による全身血管収縮により、心臓の前負荷が一時的に増加
 心収縮力↓:心筋スタニング、全身血管収縮による後負荷↑、迷走神経↑による陰性変時・変力作用

・肺水腫の成分が蛋白richであること、血行変動なくても肺水腫生じる
⇒静水圧だけが原因でない
⇒血管透過性の亢進
 ②血管透過性亢進の原因

カテコラミン(アドレナリン、ノルアド)が直接血管に作用
  ※但し通常注射しても血管透過性は亢進しない
 αアドレナリンアゴニスト↑によりセカンドメッセンジャー↑
  …ブラジキニン、ヒスタミン、エンドルフィン
 肺血管が攣縮し、そのため血管障害が生じる
 炎症亢進する


■治療

・ふつう48〜72時間で治る
⇒支持療法
・根拠のある治療薬はない;α拮抗薬もランダム化試験はされていない


参照 UpToDate

★鼻かみが重要。

■副鼻腔炎

ほとんどウイルス性;細菌性は0.5〜2%程度
・細菌性のほとんどは、ウイルス性に合併して生じる
※但し、ウイルス性か細菌性かを鑑別することは、実際難しい
⇒急性上気道炎に合併する副鼻腔炎は、全例3週間以内に、抗菌薬なしで治る

●ウイルス⇒副鼻腔へ

①全身性
直接接触「鼻かみ」が重要
     …鼻腔内圧↑より、ウイルスを含む鼻水が副鼻腔へ
     ⇒炎症↑

●ウイルスの影響 
①炎症↑
⇒浸出液↑、血管透過性↑ 
浮腫、粘液↑
繊毛の機能↓
⇒粘液繊毛クリアランス↓

①、②より副鼻腔閉塞⇒病態が持続
 

参照 UpToDate 

★吸引圧調整+ウォーターシール+排液貯留

■胸腔ドレーンのメカニズム
はまや
















①吸引圧
・吸引
⇒吸引からの回路の途中に水+空気抜きのチューブがある
⇒吸引圧>水圧となったとき、空気抜きのチューブから空気が入る
⇒吸引圧=水圧となる
 よって、水圧=胸腔側の圧となる
 ⇒水の高さを調節(X cm)、X cmH2Oが一定の吸引圧となる
黄色い液体の場所

②リークの確認
・胸腔からの回路の途中に水がある
 =ウォーターシール(水封)
⇒空気がリークすると、気泡が発生する
青い液体の場所

※吸引圧を徐々に下げていく
 ⇒吸引圧0(=ウォーターシールのみ)でリークなければ、ドレーン抜去可能

●呼吸性変動
生理的な胸腔内圧は-5~-8cmH2O
 …吸気に胸腔内圧が減る
⇒水封のみの状態では、この圧の変化が、青い液体の上下の移動となって見える
気胸がなおり、肺が再膨張する
⇒ドレーン先端の近くにある側孔が肺に密着、ふさがれる
⇒呼吸性変動が少なくなるorなくなる 

③排液
・胸腔からの回路の最初を、排液ボトルとする
⇒液体はそこに貯留する


参照 UpToDate、やさしイイ呼吸器教室
2014/5/45更新 

★摂取したもの.

■呼吸商
・A-aDO2=PIO2-(PaCO2÷呼吸商) -PaO2
・呼吸商
⇒酸素1molに対して二酸化炭素が何mol生成されるか

●糖,アミノ酸,脂質の代謝にて酸素消費され,二酸化炭素産生される
①糖

C6H12O6 + 6O2 6CO2 + 6H2O

⇒呼吸商は6/6=1
②脂質(パルミチン酸)
CH3(CH2)4COOH + 23O2 16CO2 + 16H2O
⇒呼吸商は16/23=0.7
③アミノ酸
約0.8となる

これら摂取割合により呼吸商が定まる;大抵0.8程度.


参照 intensivist

★拍動を利用して動脈血特異的としている.

■光の波長
・赤色光(660nm):酸素化ヘモグロビン(HbO2)は非酸素化Hbより光を吸収しない
         ⇒動脈血がより赤くなる
・赤外線(940nm):非酸素化Hbの方が光を吸収しない

■パルスオキシメトリー
●片方から660nmと940nmの光が放出
⇒反対側で感知
660nmと940nmの吸収具合を利用し,HbO2とHbの比を求める
⇒「SpO2=HbO2÷(HbO2+Hb)×100」

●この原理だと,静脈血と動脈血を区別できない
⇒拍動を利用する
拍動する波長を増幅,拍動しないものを減弱させる
⇒動脈血のみのSpO2を算出する

※SaO2>70%において,SpO2とSaO2の差は3%以内となる


参照 ICU book

★精度の問題.

■SVV測定の条件
・SVVの測定法…参照:http://blog.livedoor.jp/megikaya/archives/35959892.html
一回換気量>8ml/kg
 ・SVVは吸気と呼気での変動から計算する
 ⇒変動が十分にないと,精度が低下する
PEEP<10
 ・胸腔内圧↑⇒後負荷↓⇒CO↑
 ⇒一回拍出量が過大評価
 ⇒SVVも過大評価される
開胸していない
 ・開胸
 ⇒胸腔内圧の変化↓
 ⇒SVV過小評価
調節呼吸
 ・自発呼吸だと,呼吸数と一回換気量が一定とならない
 ⇒完全調節呼吸の必要がある

フロートラックは統計データを基としているので,数値自体を信用するには,完全に条件を満たす必要がある
 参照:http://blog.livedoor.jp/megikaya/archives/37091864.html
⇒そもそも完全鎮静としていることは,全身麻酔下以外の状況ではほとんどない
相対値としてのみ参考にする場面が多い

※自発呼吸下でも,SVVが参考になる,という研究もある
⇒そもそも血管内volumeに関して,何が参考になるかははっきりとしていない
 ex. CVPは全く相関しない,とされる
⇒実際は色々なパラメータを総合して考えるので,一つの指標としては有用かもしれない
 …でも自発呼吸下だと,本当にかなりバラつきがある印象.


参照 ICU book,Flotrac HP,
    http://www.maruishi-pharm.co.jp/med2/files/anesth/book/18/6.pdf?1368500033

★N95規格をクリアするマスク.

●米国NIOSH(National Institute of Occupational Safety and Health)が定めた,N95規格をクリアする.
 …9規格の中で,最も低い基準
もとは製造現場等のマスク

レスピレータ=防じんマスク(装着者の感染を防ぐ),といわれる
※サージカルマスクの目的
 ①患者の痰,唾,体液,血液などに含まれるエアロゾルからの防御
 ②医療者から患者へのエアロゾル伝播の防止
 ③咳をしている人の痰,唾による感染を防止

●N95マスクは,
①block non-oil based or aqueous aerosol
 =not resistant to oil:耐性油がない
                =油をブロックできない
95%の空気感染を防ぐ
 …使われるのは0.3µmの試験粒子

ことが由来,

サージカルマスクは,インフルエンザ(空気感染)予防に効果あるのか?
・ランダム化試験では有意差なし.コホートでは効果あり,とするものもあり.
・手洗いは,有意に予防する
※研究手法の問題かもしれない
 …だいたいの研究は家族に感染者がいる場合,としている
  ⇒手洗いを毎日するより,マスクをずっとつけるのは居心地が悪いため

マスク着用より,「口と鼻を触らない,手洗い,換気,消毒,人ごみをさける」のエビデンスが高い
・マスクを正しく使用しないと,感染を助長する可能性もある
⇒国立感染症研究所のエビデンスはB


 参照 wiki,ICU book,UpToDate,http://koueki.net/library/cis/k03-ronbun15.pdf

★FIO2を下げる.
・活性酸素により,炎症・細胞死を誘導
⇒無気肺,高CO2,気道障害,肺水腫など
・FIO2の基準は厳密に調べられていないが,60%が6時間以上続いた場合危険とされる.

①一回換気量を少なくする=肺を保護する
・肺胞の過膨張→肺胞障害を防ぐ
・しかしCO2貯留し,アシドーシスを来しうる
⇒許容する(permissive hypercapnia
 …対応は,呼吸数を増やす(auto-PEEPがかからない程度に)
        加湿する→デッドスペースを減らす
・プロトコルがある
参照:http://www.ardsnet.org/

②PEEPを高くする
・肺胞の虚脱を極力なくす
全体に吸気がいきわたる
⇒肺胞の過膨張がなくなる
心拍出量が少なくなることに注意
プラトー圧が28-30に達すると,肺胞障害が起きる
 …副作用や,実際のPEEP設定に関するエビデンスが少ない
⇒現場では,
  ●まずFIO2を下げる
  ●徐々にPEEPを下げていく
 というアプローチをとる.

③APRV(airway pressure release ventilation)

20-30のPEEPをかけた状態で自発呼吸をさせる
=肺胞をつかえ,酸素化を維持できる
 しかし,換気量が減ってCO2が溜まる
一瞬(0.4-0.6秒),PEEPを0にして圧を解放する(リリース
 …解放時間が短いため,肺胞は虚脱せずに済む
※結局,プラトー圧を抑えた中で,どのように換気するかという問題

・エビデンス蓄積中だが,かなり有用
・適応外…自発呼吸がない場合
       リリースできない場合:喘息,COPDなど=一秒率が低い
       血管内脱水の場合;PEEP高いと心拍出量減る
※そもそも循環血漿量が少ない場合,呼吸器設定以前にまず是正すべき


参照 UpToDate,ICU book

★いびきは睡眠時無呼吸(OSA)の症状の一つで,感度は高いが特異度は低い.

■いびきのメカニズム

上気道狭窄
⇒空気の流れに対する抵抗↑
空気流速↑
粘膜が振動
 …特に口蓋垂,軟口蓋がよく鳴る
⇒いびき(特に吸気時)
但し,口蓋垂が大きい場合など,上気道狭窄がなくてもいびきは起きる


■上気道狭窄の原因

①筋への刺激↓
・睡眠
セロトニン↓
⇒脳幹の運動ニューロン活動↓
上気道を広げる筋(オトガイ舌筋など)のトーヌス↓
⇒上気道狭窄
※これは吸気時に増悪する
 …吸気時は気道内が陰圧になるため
・アルコールなどは,この作用を増悪させる

②筋収縮のタイミングのずれ
・上気道を広げる筋は,吸気に関わる筋の収縮より前に収縮する必要がある
 ※吸気時は気道内が陰圧=狭くなる
⇒順序が逆になるとOSAとなる

③物理的閉塞
・仰臥位
⇒舌,軟口蓋の沈下
  肺の容積↓(→尾側方向への気導牽引力の低下)
⇒上気道狭窄
・咽頭側壁の肥大,扁桃肥大
・鼻水
・肥満(最も重要;OSAと非常によく相関)


■いびきとOSA
・いびきはよくある:男性の44%
OSAとは,上気道抵抗↑により「閉塞性無呼吸→呼吸低下」をともなった状態
⇒いびきはOSAの症状のひとつ
 …感度80-90%特異度50%以下
・OSAでなければ,心血管系イベントのリスクとならない 
⇒いびきも治療対象となるが,
 適応は,いびきにより他の人が眠れないのを防ぐため

 
参照 UpToDate 

★ビタミンB6阻害によるナイアシン生成阻害.

●ピリドキシン(ビタミンB6)
ピリドキサールリン酸(活性型)となる
⇒色々な反応の補酵素となる
 …アミノ転移作用,脱アミノ作用,脱カルボキシル作用など

●イソニアジド(INH)
ピリドキシンと化学性が似ている
⇒ピリドキシンと結合,尿中に排泄↑
 +ピリドキサールキナーゼ阻害,活性型への反応↓
ピリドキサールリン酸↓
⇒多くのアミノ酸生成↓
 ①セロトニン,GABAなど神経伝達物質↓
  ⇒神経障害
  ※副作用として最も有名.だがまれ(0.2%).
 ②トリプトファン↓
  =ナイアシン(ビタミンB3)の前駆体
  ⇒ナイアシン欠乏=ペラグラ
 ※INHを長期使用した場合のみ考えられるが,頻度は低い
  …ナイアシン自体を摂取できるため,
  …INH使用時にビタミンB6投与が行われるため 


参照 UpToDate,呼吸器内科医 
更新 2014/8/17 

★表面張力が肺胞を潰す力となることが重要.

●肺胞内で空気の流れがない
肺胞は自分でつぶれようとする(=虚脱する)
…その圧力P=2×表面張力÷肺胞の半径(★)
 ⇒Pが少ない=虚脱しにくい
※肺胞は球型のため,表面張力は肺胞をつぶす方向の力となっている

■界面活性剤の原理

・界面:違う均一な2つの物質の境界
   ⇒この場合液体と大気であり,特別に「表面」という
界面張力(この場合表面張力)
…水分子間・空気分子間の相互作用による安定化が,界面近くでは低下することによる
 =それぞれ,界面自由エネルギーが高い状態
・界面活性剤(疎水基と親水基をもつもの)といれると
親水基が水,疎水基が空気に向く
⇒界面の高エネルギー状態を緩和する
⇒表面張力↓

●肺胞サーファクタント

・肺胞の表面張力を減らす
⇒①やわらかくなる
  =コンプライアンス(やわらかさ)が増加する
  ②肺胞が虚脱しようとする力が減る(★の式から)
  ⇒虚脱しにくくなる


参照 Gurton生理学,石鹸百科,wiki

★鑑別困難な場合,鎮咳薬処方してよい.

■鑑別,診断基準

感冒後咳嗽(感染後咳嗽)
診断基準は無い

咳喘息
・咳嗽のみが8週間(3週間)以上持続,wheezeを認めない
・気管支拡張薬が有効
どちらも満たすこと.

アトピー咳嗽
・乾性咳嗽が3週間以上持続
・気管支拡張薬が無効
・アトピー素因を示唆する所見,又は誘発喀痰中好中球増加
・ヒスタミンH1受容体拮抗薬又はステロイド薬にて咳嗽発作が消失

非喘息性好酸球性気管支炎
・アトピー咳嗽と類似するが,喘息へ移行しうる点など異なる
⇒アトピー咳嗽の症例の一部+軽症咳喘息の症例の一部,と考えられる

④他,後鼻漏,GERD,ACE阻害薬,喫煙,上気道炎


■診断に有用な特徴

感冒後咳嗽
・1~2ヵ月続く咳の,最も多い原因
3ヶ月以内には軽快する
鎮咳薬に反応する
・咳喘息とは違う病気
⇒風邪,というきっかけが同じであるだけ.移行はしない.

咳喘息
・喘鳴が生じるほどでない,軽度の気管支収縮が原因とされる
・夜間~明け方に悪化する
気管支拡張薬で咳が改善する
…本当は気道過敏性の亢進(喘息の特徴)の証明が必要だが,実用的でない
プレドニン内服(20~30mg)が著効する
 
アトピー喘息
アトピーとはアレルギー素因のことをさす
⇒診断にアトピー性皮膚炎は全く必要でない
のどのイガイガ感が特徴的
・気道の収縮は見られない
気管支拡張薬は無効
・咳喘息ほど頻度は高くない
ヒスタミンH2ブロッカーが有効

②,③は増悪因子があることが特徴
⇒温度差,天候など


■実用的な対応
①ACE阻害薬,喫煙を除外する
②鑑別に迷った時,中枢性鎮咳薬を処方する
 =感冒後咳嗽として対応
 ※積極的に疑われる疾患があれば,それに準じた治療を行う
③効かない場合,β刺激薬吸入
 ⇒効けば,吸入ステロイド+抗ロイコトリエン薬を処方
  =咳喘息として対応
 ⇒効かなければ,H2ブロッカー処方
  =アトピー喘息として対応
④効かない場合は,使っていない薬を使用
⑤効かない場合,他の疾患を考える
 ⇒特にGERD,結核など
 ⇒まず胸部X線
 

■鎮咳薬について
・メジコン(デキストロメトルファン)は有効
⇒3錠分3で効果ない場合,6錠分3~8錠分4で効くかもしれない
ハチミツ(特に小児,就寝前)が鎮咳効果にエビデンスあり
・慢性咳嗽(=8週以上)にガバペン(ガバペンチン)が有効
・オピオイドも有効

 
参照 日内誌,寄り道呼吸器診療,UpToDate,薬の処方トレーニング 

★好気性菌だから.
○肺結核:一次結核→潜在性感染→二次結核

■一次結核
●結核菌を含んだ空気を吸入
⇒大部分は上気道で補足,排出(10%程度が下気道へ)
重力により,中~下肺野へ(特に末梢)
⇒非活性化マクロファージによる貪食,ファゴソーム形成
宿主vs.菌
 ・ファゴソームとリソソームの融合により細菌の成育を阻止するか,
  細菌が増殖しマクロファージの破裂に至るか.
 ・機序
 …細菌細胞壁の糖脂質であるリポアラビノマンナン
  ⇒細胞内Ca2+の増加を阻止
  ⇒Ca2+/カルモジュリン経路(ファゴソームとリソソームの融合を導く)を阻害

●2~4週間後
肺実質や肺門部において
  T細胞を介した特異的免疫発現
 …活性化マクロファージにより肉芽腫つくる
 ⇒菌を含んだ非活性化マクロファージを破壊+中央に壊死
 ⇒壊死の環境内でも菌は生き残れるが,
   低い酸素分圧+低いpHにより発育は抑制される

●大多数は自然治癒し,小さな石灰化した結節となり明らかになることがある
⇒免疫抑制者では一時病巣が大きくなり,臨床的結核となる(進行性一時結核)
Ghon complex:下肺野浸潤影+同側の肺門部リンパ節腫脹


■二次結核
●潜在性感染の再燃
上肺野に多い
  ・吸入した酸素は上肺野に多く分布する
  ・肺の血流は重力に従い中~下肺野に多く分布
  ⇒上肺野ではガス交換が少ない
  ⇒酸素濃度↑
  ・結核菌は好気性菌であるため,上肺野で増殖しやすい

・菌の増殖,免疫応答により病変が拡大
気管支も巻き込む
空洞形成
・病変の中心部で,乾酪壊死物質が液化
空洞を介して気道内へ排液
⇒①肺野内に他の衛星病巣つくる
  (⇒それがまた空洞化する)
  ②外に結核菌を放出


参照 UpToDate,ハリソン
更新 2014/6/27

★CO-Hbの半減期を短くする.

■一酸化中毒の機序
COはO2の200倍Hbに結合しやすい
⇒①COがついた分,O2が結合する場所が少なくなる
  ②Hbには4つのO2-binding siteがあるが,一つにCOがつくと,他の部位からO2を離しにくくなる
  (構造が変化する)
  =酸素解離曲線の左方移動

血管外にあるCO(15%程度)
⇒ミオグロビン,チトクローム,NADPHリダクターゼに結合
⇒ミトコンドリアでの酸化的リン酸化を障害
 ※酸化的リン酸化:http://blog.livedoor.jp/megikaya/archives/28604758.html
特に心筋で,酸素の利用障害

・COは血小板からのNO放出↑
⇒過酸化硝酸塩などのフリーラジカル
⇒血管内皮障害,脳の脂質過酸化
⇒遅発性神経障害
 (詳細な機序は研究段階)

・COは血管透過性↑
⇒循環血漿量↓
⇒虚血


■高圧酸素療法の機序
CO-Hbの半減期を短くする
…通常4-6時間が,100%酸素で40-80分,高圧酸素で15-30分に.

溶存酸素濃度が増加
…通常0.3ml/dlが,100%酸素で1.5ml/dl,高圧酸素で6ml/dlに.


■エビデンス
・適応基準がある
CO-Hb≧25%に加え,虚血徴候(pH<7.1,心筋虚血など)か意識障害を伴う場合
  妊婦ではCO-Hb≧20%か,胎児ジストレスを認める場合

発症後6時間以内が有効
⇒12時間以上経過後のエビデンスはない


参照 UpToDate

★咽頭痛,鼻水,咳の3つがそれえば,ほぼ風邪.
※どれか一つしかない場合,違う疾患を疑う.

■A群β溶連菌咽頭炎
・成人咽頭炎の10%
・疑えばストレプトID行う
⇒感度80%,特異度95%
⇒陰性でも,経過がそれっぽければ治療すべき
※ちなみに,培養と迅速を同時に行うことは,保険では認められていない
①特徴
左右のどちらかに限局する:扁桃腫大,咽頭痛,リンパ節圧痛
小児との接触,本疾患の既往も重要
②Centor criteria

38℃以上

1

前頸部リンパ節圧痛

1

扁桃腫大or白苔

1

咳なし

1

15歳未満

1

45歳以上

-1

 ※リンパ節圧痛が,感度最も高い
  扁桃白苔は,感度低い(特異度高い)
・感度高く,特異度低い検査
除外のための基準
⇒score≧2で迅速検査推奨(陽性的中率≧10%のため)


■インフルエンザ
①特徴
●流行期
発熱,咳嗽はいずれも80-90%に認める
突然発症し,症状は48時間以内に完成する:陽性的中率79%
・倦怠感,悪寒戦慄あり,くしゃみなし
・咽頭所見(-),リンパ節腫脹(-),呼吸音正常
⇒陽性の場合,合併症+インフルか,インフル以外
●非流行期
・風邪と鑑別困難

②迅速検査
・感度50%,特異度95%


参照 レジデントノート,UpToDate

★解剖と呼吸の生理.

●吸気
上気道内が陰圧
⇒上気道が狭くなる
・胸郭膨らむ
胸腔内が陰圧 
⇒下気道は広がる

●呼気
上気道内が陽圧
⇒上気道が広がる
・胸郭狭くなる
肺は弾性力ある
⇒下気道は狭くなる

以上より,上気道狭窄⇒吸気時に喘鳴来しやすい
       下気道狭窄⇒呼気時に喘鳴来しやすい
 
※上気道:鼻腔~喉頭まで
  下気道:気管~肺胞まで

★NSAIDsは慎重投与!

喘息の約10%にアスピリン喘息が含まれている
⇒アスピリン喘息は,COX1を阻害する薬なら何でも喘息起きる
⇒喘息の人にNSAIDsは慎重投与.

●アセトアミノフェンも弱いCOX1阻害作用有り!
⇒アスピリン服用しなくてはならない患者
⇒アスピリン減感作を行う
(但し高用量でなくては十分なCOX1阻害作用はないとされるため,使われうる.)


基本的には,NSAIDsとアセトアミノフェンは禁忌となっている!
⇒比較的安全に使えるもの
⇒①選択的COX2阻害薬:セレコキシブ(セレコックス)
  ②塩基性のNSAIDs:チアラミド塩酸塩(ソランタール)
  …効果はやや劣る

※但し,アスピリン喘息がないかは患者に確認する
⇒なければ,NSAIDs用いる.



 

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