電解質異常

カルシウムとリンの調節機構;相互に影響し合うか?

★「リンが低いとカルシウムは高い」云々の話は、両者の調節機構が似ていることに起因する。

■カルシウム

・分布:99%が骨、1%が細胞内、0.1%が細胞外
⇒細胞外の内;50%がイオン、41%が蛋白と結合、9%が陰イオン(アニオン)と結合
●動き
①小腸から吸収(350mg/day)、小腸へ排泄(250mg/day)
②骨から再吸収(500mg/day)、骨へ沈着(500mg/day)
 …ヒドロキシアパタイト(Ca10(PO4)6(OH)2)から吸収/沈着
③腎臓で濾過、再吸収(合わせて-100mg/day)


■リン

・分布:85%が骨、14%が細胞内、1%が細胞外
 ⇒細胞外;H2PO4- か HPO42-で存在(pHのbufferとして機能)
●動き
・Caと同様だが、近位尿細管での再吸収が、血漿P量に最も影響大きい
 …P摂取少ない、血漿P量少ないときに、トランスポーター発現↑


■調節
●活性化ビタミンD(1,25-ジヒドロキシコレカルシフェロール)

小腸からのCa吸収↑;腸上皮細胞のCa結合蛋白(calbindin)発現↑による
・小腸からのP吸収↑:吸収されたCaがPの輸送媒体となるからか
・骨へのヒドロキシアパタイト沈着↑(=Ca, Pの量↓):メカニズム不明
結果的にはCa↑

●PTH
・イオン化Ca低下により分泌される
・骨からのCa, P再吸収↑
活性化ビタミンD生成↑(25-ビタミンDに1基をつける反応の触媒)
⇒小腸からのCa, P吸収↑
・腎臓からのCa再吸収↑P再吸収↓(P制御に最も影響する)
結果的にはCa↑、P↓

●カルシトニン

・骨への沈着↑:破骨細胞活性↓、新たな破骨細胞産生↓による
⇒(Ca↓)
※但し、そもそも影響が小さい事、反応性PTH↑より影響が相殺され、Ca↓とならない

参照 UpToDate, Guyton

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