知識の卵

医学のWhy?を解決するブログです。What?も少し触れています。
著者は循環器内科医・疫学者です。

古い箇所など、是非、ご指摘お願い致します。

循環器;基礎・心不全・高血圧・検査・薬

★最もよく研究されてきたから。

■背景

・心肺機能の指標が欲しい
⇒患者さんからの話だと客観性に欠ける
最初に12分間歩行試験が提案された(1960年代)
 …12分でどれくらいの距離を歩行できるか
⇒試験時間が長いと考え、2分、6分、12分で比較した(1982年)
 ⇒距離と時間はよく相関するが、2分だと結果にあまり差がでない
 +時間が長い方が距離の差は大きいが、6分間でも問題なく差を判定できる
⇒移行6分間テストがよく研究され、心肺機能や薬物反応性の測定に有用な検査であることが証明されてきた
⇒細かいやり方も設定され、標準的な試験となった


■解釈

・病気によって異なるが、改善したと判定できる最低基準は30m以上の改善
・酸素投与の必要性や量の判断としては使えない


参照 UpToDate, Am J Respir Crit Care Med. 2002;166(1):111., Respir Care. 2003;48(8):783.,  BMJ 1982; 284:1607–1608

★ほぼ乱流。

■定義

・乱流:不規則性、三次元性、活発な混合、渦構造を特徴とする複雑な流れ

・層流:整然とした規則的な流れ

 

 

■レイノルズ数 (Re)

Re = ρvL÷μ (◇)

ρ: 密度 (kg/m3), v: 平均速度 (v/m), L: 長さ=流れた距離など (m), μ: 粘性係数 (kg/ms)

 

分母が粘性力(周りと同様に動く力)、分子が慣性力(周りと別に動く力)を表す

大きくなると乱流になることを意味する

 

・円柱内では、Re が 20004000以上となると乱流になることが知られている
⇒ほぼ乱流である 

 

 

■レイノルズ数の導出

流体の運動量の流れを示す方程式:ネビエ−ストークス方程式

⇒特定のパラメータを両辺にかけ、方程式を無次元化する

唯一でてくるパラメータが、(◇の右辺)

⇒これをReとした

 

・よって、レイノルズ数が等しく、境界条件も同じ場合、流れは相似であると言える

(厳密にはマッハ数が等しい必要がある;マッハ数の分母は音速であり、ほぼ0となる)
 

・流体運動をシュミレートする時、乱流は複雑でスーパーコンピューターが必要

⇒一般的には、平均化したモデルを用いる

流体の特性としてはレイノルズ数のみ変化させれば良く、実用的。



参照 wiki、cybernet解析講座 

★ラクナ梗塞が起きやすい血管。

■血管の部位
脳内の太い血管からの穿通枝
 …特に小さく、90°曲がっているもの
⇒太い血管からの圧力が強くかかりやすい
⇒やぶけやすい

●つまり、ラクナ梗塞がおきやすい血管と同じ
 参照:http://blog.livedoor.jp/megikaya/archives/33780279.html
①脳底動脈(BA)の穿通枝:橋と中脳へ
②後大脳動脈(PCA)のP1, P2から視床線条体への穿通枝:視床へ
③中大脳動脈(MCA)のM1からレンズ核線条体への穿通枝:被核、尾状核へ

小脳出血だけは例外:ラクナ梗塞が起こりにくい箇所。


■血管の変化
・高血圧持続
内膜肥厚、ヒアリン化
⇒局所壊死、血管壁の破壊
⇒血液リークし、仮性動脈瘤形成
 …サブクリニカルな出血
凝固系で抑えきれなくなると、臨床的な脳出血となる

 
参照 UpToDate 

★背景はベルヌーイの式と連続の式。

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■基本

●「狭窄⇒圧較差」
・血液は狭窄部の出口では管腔壁に沿って流れることができない
⇒管腔壁に近い部分では渦が形成される
流れの剥離
⇒圧力損失する
ベルヌーイの式
圧力差=4×速度の二乗

■大動脈弁狭窄

・正常弁口は3㎠
●重症AS定義
 ①大動脈弁通過最高流速(AS jet velocity):多方向から記録した最大値 ≧4.5m/s
 ②平均大動脈弁圧較差(PG)≧50mmHg
 ③大動脈弁口面積(AVA)≦0.75㎠
◎連続の式
・断面積×時間速度積分値(TVI)が、狭窄前後で一定
 …TVIとは、CWで速度をなぞって測れる面積
左室流出路(LVOT)断面積×TVI(LVOT)=弁口面積(AVA)×TVI(大動脈弁 )
⇒LVOT断面積は長軸で測定し、TVI(LVOT)とTVI(Ao)はそれぞれCWで測定することで、AVAが算出できる

■僧帽弁狭窄

・正常は弁口5~6㎠
●重症MS定義
 ①平均僧帽弁口圧較差≧10mmHg
 ②僧帽弁口面積≦1.0㎠
 ③pressure half time(PHT)≧220msec
◎PHT
・狭窄部最大血流速度÷1.4
…圧力差÷2と相関する(ベルヌーイの式より)
 ⇒弁口面積1㎠の時220msecである
 ⇒弁口面積=220÷PHT
PWでE波のピーク▶︎その0.71倍の速度まで低下するまでの時間
…ピークは、最初のスパイクを無視して延長する


参照 新・心臓病診療プラクティスなど
更新 2014/11/ 8

★効果はあっても一時的であり、有害な可能性あるため勧められない。

下肢挙上、Trendelenburg体位の理論
●根拠
・下肢挙上することで前負荷があがり、心拍出量が増える
 =ショック時に血圧が上がる
 ⇒輸液・カテコラミンでない一つの方法として使える

●反論
Trendelenburg体位でも1.8%しか体液移動しないとの研究あり
・血管内脱水(hypovolemia)の場合、容量血管(血液をストックしている静脈)が虚脱している
⇒心臓へ返る血液量は少ない
Trendelenburg体位により腹部臓器が移動
大静脈を圧迫
⇒圧受容器反射にぶらせる
⇒交感神経・副交感神経による血管収縮による血圧↑をにぶらせる
⇒血圧が下がる


■禁忌の患者が多い
・肥満の患者
 ⇒横隔膜上に押される+肺尖部に血液が移動し、換気不能となる
 ⇒換気量低下
・意識ある患者
 ⇒耐えられない
・意識ない患者
 ⇒頭蓋内の静脈に血液貯留
 ⇒頭蓋内圧↑、脳浮腫増悪
・冠動脈疾患ある患者
 ⇒心筋酸素需要量↑
 ⇒不整脈誘発
・下肢虚血の患者
⇒虚血増悪


■実際のエビデンス
・CO/CI、平均動脈圧は上がりうるが、ほんの少し
 +しかも一過性(下肢挙上の状態でも前の血圧に戻る)
・アウトカムには全く影響しない
血圧上がったことで臨床家に満足感を与えてしまう
⇒それ以上の治療行為をストップしてしまうかもしれない

※下肢挙上はエビデンスなし。患者の不快にならない程度に、下肢を30度程度挙上することは許容される。

 
参照 Am J Crit Care. 2012 Nov;21(6):449-52. 

★あまり使われない.

■右心カテーテル(スワンガンツ)
●構造
・イントロデューサー
→圧計(右房に留置)
→温度計(肺動脈に留置)
→バルーン,圧計(肺動脈にはめ込む)

●わかること
①wedge pressure
・肺動脈にはめ込む
⇒血の流速=0となる
⇒肺動脈楔入圧=左房圧=左室拡張末期圧
※但し,肺胞圧<肺毛細血管圧のときのみ
 …ARDSなど肺胞圧高い時,肺毛細血管が押される
  ⇒wedge pressure高くなりうる
wedge pressureは,主に心原性(左心心不全) or 肺性肺水腫(ARDS)の鑑別に使われる
⇒wedge pressure高いのは心原性の特徴だが,ARDSでもなりうる

②Cardiac output
・冷水を流し,温度の変化で拍出量を測る(熱希釈法)
…PRがあると使えない
  PCPSも逆流起きるため使えない

③CVP
・中心静脈圧=右房圧=右室拡張末期圧


■実際
・以上のパラメータより,血液量減少性ショック,心原性ショック,血管原性ショック(血管拡張)の鑑別に使える
⇒実際は身体所見等でほとんど十分
⇒一部,心原性ショックを見つけるのに役立つこと有り
⇒心原性ショックの治療法は無いため,結局治療方針にはあまり影響しない
使うことで生存率は改善しない
・入れるリスクがある
⇒実際に使われることはかなり少ない
※但し,うまく使えば,それぞれの値が意味を持っている
…フロートラックでの値は参考値でしかなく,相対的な意味合いしか持たない.

●現在の所,挿入する適応は定められていない
経験に任されている
※相対禁忌はある:Eisenmenger(出血のリスク),重い肺の疾患,三尖弁逆流(有用性が低くなる)など.

 
参照 UpToDate,ICU book 

★心臓の仕事量を増加させるため.

■拮抗性鎮痛薬
混合アゴニスト-アンタゴニストといわれる
⇒オピオイドが投与されていればアンタゴニスト,いなければアゴニストとして働く
・鎮痛の上限がある(天井効果
麻薬の使用が考えられる患者には使わない
・ただ力価が強く,麻酔薬としての手続きがいらないため,使いやすい

①ペンタゾシン(ソセゴン,ペンタジン)

交感神経刺激作用
⇒末梢血管収縮,血圧上昇
  大・肺動脈圧↑→心筋酸素需要量↑
⇒心血管疾患では使いづらい
・消化器病棟で使われる
・モルヒネの1/3の力価
µ受容体アンタゴニスト:麻薬と純粋に拮抗

②ブプレノルフィン(レペタン)
・作用時間長い:6時間
・血管拡張作用あり
⇒クリティカルケア,循環器でよく使われる
・モルヒネの20倍の力価
µ受容体アゴニスト:麻薬と純粋な拮抗ではないが,麻薬より受容体に結合しやすい
            ⇒麻薬を押しのけて結合してしまう

■麻薬
①フェンタニル(フェンタニル)

・作用時間が短く,持続で使える.
・循環動態に影響が少ない
⇒心臓手術後によく使われる
・モルヒネの100倍の力価
※レミフェンタニル(アルチバ)は手術室のみでしか使えない 

②モルヒネ

・作用時間が長く,間欠投与
⇒緩和ケアに使いやすい
・ヒスタミン遊離による血管拡張→血圧低下
+腎機能障害では作用遅延 
 ⇒クリティカルケアでは使いづらい
血管拡張作用有り,MIでは使われる
※急性心不全にも使われる
…鎮静作用有り,カテコラミン↓+交感神経活動↓
⇒後負荷↓
⇒肺うっ血改善


参照 ICU/CCUの薬の考え方,使い方,イラスト薬理学,循環器治療薬ファイル
更新 2013/11/22 

★降圧,冠動脈拡張,抗不整脈と作用が様々なので,混乱する!

■なぜ多様なのか
・カルシウムチャネル阻害薬は電位依存性Caチャネルを阻害する
チャネルに色々な型がある
 ➤L型 (long lasting),T型 (transient),N型 (neural),その他(P/Q型など)
 ・平滑筋収縮,心筋の電気活動:L型
 ・腎において,輸入細動脈:L型とT型
          輸出細動脈:N型とT型

・臨床で使われるCa拮抗薬は,少なくともL型は阻害する
⇒しかしL型チャネルでも結合部位により,以下効果の選択性に違いが現れる
 ①血管拡張効果:静脈<動脈
            輸出細動脈<輸入細動脈→腎への負担
 ②心臓への作用:陰性変時作用,房室結節の伝導抑制作用


■Ca阻害薬の種類
1.ジヒドロピリジン系
 ・名前に「ジピン」がつく
 ・L型CaチャネルのN部位に作用
 ・血管拡張,降圧作用が強い.心筋への作用はほとんどない

<第一世代>
①アダラート(ニフェジピン)

・L型のみ作用.血管選択性高く,降圧作用強い.冠攣縮も予防
⇒血圧高めの異形狭心症予防として使える
 ※高血圧緊急症にアダラートを噛み砕いて服用するのは禁忌
  …反応性低血圧のため
・糸球体高血圧のある腎臓には負担となる
・浮腫が生じうる

<第二世代>
 ・副作用抑え,組織選択性↑
②コニール(ベニジピン)
・L,T,N型に作用.降圧作用は微妙だが,冠攣縮予防と腎保護作用あり
⇒異形狭心症予防として,①と並んで使われる
 特に腎障害あるときなど

③ペルジピン(ニカルジピン)
・L型のみ作用.副作用は相対的に少ない
・経口薬はあまり使われない
降圧目的の静注薬といえばニカルジピン
⇒心外術中術後,大動脈瘤など

④アテレック(シルニジピン)
・L,N型に作用.輸出細動脈拡張による腎保護作用がフューチャーされる
・降圧効果は微妙
⇒糖尿病,腎機能障害ある患者に使いやすい

<第三世代>
 ・安定して降圧できる
⑤アムロジン,ノルバスク(アムロジピン)
・L型のみ作用.
反射性の心拍数↑,交感神経↑が少ない
・狭心症にも有用だが,単剤では用いられない
※冠攣縮には使えない
・エックスフォージ(ARBとの合剤)など,合剤としてよく用いられる

⑥カルブロック(アゼルニジピン)
・L,T型に作用.
じっくり効く.心拍数が低下する
・抗炎症作用も注目される
⇒しかし,今まだそれほど使用されない


2.非ジヒドロピリジン系

 ・心筋への作用が大きい
 ・Ⅳ群抗不整脈薬に分類される
①ヘルベッサー(ジルチアゼム)
・L型CaチャネルのD部位に作用
冠動脈拡張作用強く,血圧はあまり下げない
⇒正常血圧の狭心症に良い
・また洞性興奮,房室伝導をブロック
⇒高血圧でレートの高い患者に良い
ニフェジピンとベラパミルの中間として考えられる

②ベプリコール(ベプリジル)
・Caだけでなく,Na,Kチャネルも遮断する
QT延長が起こりやすい
⇒割と使いにくい

③ワソラン(ベラパミル)
・L型CaチャネルのV部位に作用
・降圧作用はなく,完全に抗不整脈薬
⇒洞性興奮,房室伝導をブロック 
大半のPSVTは停止するし,しなくともレート抑制できる
※ベラパミル感受性特発性VT
 …右脚ブロック+左軸偏移型VT:Ca電流に依存する線維を含むリエントリー
 ⇒著効する
 

参照 UpToDate
    http://morumorumoru.cocolog-nifty.com/utubo1978/2012/04/post-05f2.html
    http://kaenguma.seesaa.net/article/237467087.html
    循環器治療薬ファイル

★諸説ある.

1.脳浮腫による
●高血圧性脳症では頭痛が起きる
・ちょっとした血圧↑
組織内への血流増加を血管収縮で対応する
血圧が上がりすぎるとこの対応ができない
血管拡張する
⇒血流増加により脳浮腫
⇒激しい頭痛
●高血圧患者の一部にこのメカニズムが認められる.


2.血管拡張による

●片頭痛の頭痛メカニズム(仮説)
 ・緊張
脳血管攣縮
⇒一部脳虚血となる
 ※これが前兆の原因
⇒収縮している血管平滑筋が疲弊する
⇒圧を維持できなくなる
⇒血管拡張
壁の進展による疼痛=頭痛
●高血圧も同様に頭痛を発現する


3.実は片頭痛

●高血圧と頭痛は相関する(randomised studyにより確か)
この頭痛患者は,降圧薬により軽快する
 ※但しこのstudyに頭痛の性状の記載なし
片頭痛は降圧薬により軽快する
⇒片頭痛は女性の17%,男性の8%に認める
高血圧は片頭痛を増悪している,という可能性.


参照 UpToDate,Guyton生理学,ハリソン

★致死的.

■心筋の活動
①脱分極
・Na流入(電位依存性Naチャネル)
②プラトー
・Ca流入(電位依存性Caチャネル)+K流出遅延(ちょっと流出,内向き整流性Kチャネル)
③再分極
・K流出(遅延整流性Kチャネル)
⇒膜電位が下がる
⇒静止膜電位の形成(内向き整流性Kチャネル)
④戻る
・Na流出+K流入:Na/K-ATPase
・Ca流出:Na/Ca交換輸送体(これは細胞内Na↑,Ca↓の方向に働く)


■ジギタリスの作用機序
④のNa/K-ATPase阻害
⇒細胞内Na↑,K↓
⇒Na/Ca交換輸送体の活動↓
細胞内Ca↑
⇒収縮力↑
迷走神経緊張+交感神経↓(駆出率↑より)
⇒収縮頻度↓


■ジギタリス副作用
1.細胞内Ca濃度高い
脱分極後の時間↑
 ⇒期外収縮
 ⇒不整脈
心収縮しても戻らない
 ⇒心停止
2.再分極過程が短い
⇒不応期が短い
自動能亢進
不整脈
3.心外症状
・消化器症状:食欲不振、嘔吐
・神経症状:意識障害、脱力、色覚異常(錐体細胞)
⇒これら全て、Na-K ATPaseの阻害による
…Na-K ATPaseはほとんどの興奮性細胞において、膜電位の維持に必要であるため

●増悪因子
・低K血症:Na-K ATPaseが更に動かなくなる 
・低Mg血症:Na-K ATPaseはMgにも依存しているため
・高Ca血症:心筋内Ca濃度が上昇するため
・腎不全:排泄↓
・甲状腺機能低下:代謝↓

 
参照 UpToDate、日眼会誌 
更新 2014/8/24 

★NOの作用増強するため,血圧が低下する!

①ホスホジエステラーゼ(PDE)阻害薬;バイアグラなど
●性的刺激
⇒NO
グアニル酸シクラーゼ活性化
⇒GTP(グアノシン三リン酸)をcGMPに変換
⇒cGMPは細胞内Ca濃度を低下
⇒平滑筋弛緩
⇒血流↑,勃起
分解:cGMP⇒GMP
⇒この反応はPDE5による
⇒PDE阻害薬はこれを阻害
cGMPの作用を持続させる
※PDE5は特に陰茎海綿体に存在=勃起障害改善薬として用いられる
(肺動脈平滑筋にも多く発現しているため,肺高血圧症にもPDE5阻害薬は有効)

②硝酸薬(ニトロ)

・硝酸
⇒細胞内で亜硝酸イオン
⇒NO
⇒cGMP↑
⇒平滑筋弛緩

PDE阻害薬はcGMPの分解抑制,硝酸薬はcGMPの産生促進
⇒併用すると細胞内cGMP濃度↑↑
⇒平滑筋弛緩,低血圧
⇒併用禁忌


参照 リッピンコット薬理学

★アドレナリン受容体

①α1
・効果器(筋肉など)のシナプス後膜上に存在
⇒活性化
(⇒ホスホリパーゼCのGq蛋白活性化)
(⇒ジアセルグリセロール,イノシトール三リン酸(IP3)産生)
細胞質Ca↑
平滑筋収縮血管(皮膚,粘膜,内臓),瞳孔,膀胱内括約筋

②α2
・シナプス前神経終末,膵臓β細胞に存在
⇒交感神経↑
⇒ノルアドレナリンがシナプス間隙へ放出
⇒一部が,放出されたニューロン膜上のα受容体へ結合(舞い戻る)
⇒アデニル酸シクラーゼ抑制
フィードバック的に,ノルアドレナリン遊離を抑制
  インスリン分泌抑制

③β
・アドレナリン,ノルアドレナリンが結合
⇒Gsを介してアデニル酸シクラーゼが活性化
細胞内cAMP濃度↑
・β1
⇒心臓に分布
⇒収縮力↑,収縮頻度↑
・β2
⇒血管(特に骨格筋血管床),気管支に分布
⇒血管拡張(骨格筋血流↑など),気管支拡張


★アドレナリン受容体作動薬

 

ターゲット

特徴

アドレナリン

全部

低用量でβ効果(血管拡張)
高用量でα効果(血管収縮)優位
⇒血圧:収縮期↑,拡張期↓(わずか)
⇒気管支けいれん,緑内障,アナフィラキシー,局所麻酔に併用

ノルアドレナリン

α1,α2,β1

・β2弱い
⇒血管収縮により血圧↑(腎血管も収縮)
⇒ショックに使いうる
※冠動脈は拡張する!:下記参照

イソプロテレノール

β1,β2

心臓↑,気管支拡張
⇒喘息や心不全だが,first choiceでない

ドパミン

α1,β1

心臓↑,血管収縮腎血管は拡張;ドパミン作用)
⇒ショックに使える
※ドパミンの腎血管作用は、それほど有意でないとされてきている 

ドブタミン

β1

心臓↑⇒急性心不全

フェニレフリン

α1

・血管収縮⇒緑内障,鼻粘膜充血
・血圧↑⇒迷走神経↑⇒頻脈性不整脈

クロニジン

α2

血圧↓

サルメテロールなど
(○○rol)

β2

気管支拡張メイン


※但し,冠動脈はα・β受容体両方発現している
⇒カテコラミン存在下
⇒アドレナリン,ノルアドレナリンが冠動脈拡張作用を呈する

参照   リッピンコット イラスト薬理学

2013/9/22更新

★アスピリンのみ,COXを非可逆的に阻害する!
○COXの下流にTXA2,PGI2がある.

 ・TXA2血小板より産生
⇒血小板凝集を増強
⇒アスピリンはCOX-1を非可逆的に抑制
⇒TXA2を不可逆的に失活
血小板は核が無いため,新しい酵素作れない
⇒血小板の寿命(3~7日)の間,TXA2欠乏
⇒血小板凝集↓
※これは低用量から起きる
 
PGI2血管内皮細胞より産生
⇒血小板凝集を抑制
⇒アスピリンによりPGI2も抑制される 
⇒血小板凝集↑
⇒しかし,血管内皮細胞は核を持つため,新しいCOXを産生できる
⇒PGI2は不可逆的に失活はしない
⇒TXA2程の影響はない
※しかも,これは高用量から起きる

●以上より,アスピリン⇒血小板凝集低下=抗凝固作用
他のNSAIDs
⇒TXA2阻害が可逆的
⇒薬剤服用後の一定時間に限られる
⇒抗血小板薬として使えない


NSAIDsの作用機序

①抗炎症
COX阻害によるPG産生↓
PGがメディエーターとして働いている炎症↓

②鎮痛
PGE2
⇒ブラジキニン,ヒスタミンなどに対する痛覚神経終末の閾値↓
⇒これを改善する

③解熱
PGE2
⇒視床下部の体温セットポイントが上昇する
⇒これを改善+末梢血管の拡張,発汗
⇒発熱患者の体温を低下(正常体温には影響しない)

④肺胞換気量↑
サリチル酸類
⇒酸化的リン酸化をアンカップル
 ⇒二酸化炭素の上昇
+延髄呼吸中枢に作用
⇒呼吸促進
通常は腎臓により十分代償される
※中毒量では呼吸中枢麻痺⇒呼吸不全(アシドーシス)

⑤胃粘膜障害
PGI2:胃酸分泌↓
PGE2:胃と小腸で粘液産生↑
⇒これらを抑制
※これに対し,
PGE1誘導体:ミソプロストール(サイトテック)を併用する

⑥抗凝固作用
TXA2:血小板より産生
⇒血小板凝集を増強
⇒アスピリンはCOX
非可逆的に抑制
⇒血小板は核が無いため,新しい酵素作れない
⇒血小板の寿命(37日)の間,TXA2欠乏
⇒血小板凝集↓
PGI2:血管内皮細胞より産生
⇒血小板凝集を抑制
⇒アスピリンによりPGI2も抑制される
しかし,血管内皮細胞は核を持つため,新しいCOXを産生できる
●以上より,血小板凝集低下=抗凝固作用

⑦水分貯留,浮腫
・アンジオテンシン,カテコールアミン,バソプレシン
⇒血管収縮物質
⇒腎血管を収縮
PG
血管収縮物質の,腎臓での作用に拮抗
⇒血管収縮しにくい
COX阻害
PG阻害
⇒腎血管収縮の方向へ作用
⇒濾過量↓
⇒水分,Naの貯留

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