麻酔・外科・胸部外科

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麻酔・外科・胸部外科

末期心不全患者への緩和ケア法

2019/10/14  

★可能な限りの心不全内服加療、オピオイドが効果的。 ◎症状が複雑。病態理解も必要。 ①心不全薬物療法●心不全治療の目的が延命でなく緩和ケアであったとしても、心不全治療の最適化は必須・利尿薬、塩分/水分制限を用いて肺うっ血のコントロールを試みる・β遮断薬、ACEi/ARB、アルドステロン拮抗薬は心不全 ...

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麻酔・外科・胸部外科

ヘパリンはなぜPTでモニターしないのか?ACTの使い方、原理も.

2019/9/12  

★ACT(activated clotting time)は心臓手術時、体外循環時、バルーンパンピング時等に使われる. ◎APTT、PT、ACTの違いを理解しておきましょう。 ■ヘパリンのモニター●ヘパリン少量投与の際⇒Ⅸ,Ⅺ,Ⅻ因子に対して強く反応する⇒PTよりAPTTの方が延長する⇒APTTでモ ...

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消化器・肝胆膵 麻酔・外科・胸部外科

鼠径ヘルニアの名前の由来と病態、手術の意義と合併症

2019/2/28  

★それぞれ理由がある. ◎内鼠径か外鼠径か、由来は発生・解剖学によります。 ■名前の由来○鼠径管... 精索・精巣動静脈が通る管で,「腹腔内→内鼠径輪→外鼠径輪→睾丸」と交通します ○鼠径ヘルニア... 腹腔内臓器が鼠径管へ飛び出した状態 ●「外」か「内」か... 下腹壁動静脈より外側か内側か,とい ...

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麻酔・外科・胸部外科

心保護液でなぜ心停止になるか;心保護液の蘇生と意義

2019/2/18  

★高Kによる. ◎単純です。心保護液の蘇生を知っておきましょう。 ■心保護液の組成と1.グルコース ⇒エネルギー補給のため。 2.ジュータミン(重炭酸Na) ⇒緩衝液です。 3.マンニトール ⇒膜安定化,心筋浮腫予防 ・膜安定化=フリーラジカルスカベンジャー ・浸透圧をあげ,心筋浮腫予防する 4.K ...

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消化器・肝胆膵 麻酔・外科・胸部外科

小腸ガスがイレウスを示唆する理由

2019/2/11  

★小腸は通常ガスないため. ◎小腸ガスでイレウスを疑いますが、医学的介入の判断は必ずしもstraight forwardではありません。 ■小腸ガスとは・腹部Xpを臥位で見ます・小腸の部分にひだが見えます。これが小腸ガス。 ⇒大腸ガスは通常でも存在し,ひだが見えません。 ※立位では二ボーが見えます. ...

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消化器・肝胆膵 麻酔・外科・胸部外科

なぜ女性でも鼠径ヘルニアが起きるか.

2018/12/10  

★精巣下降と鼠径管形成は別の事なので,女性でも鼠径ヘルニアは起こる. ◎解剖の話です。 ■発生の流れ・精巣導帯を先頭に精巣が下降⇒精巣導帯の経路に従い鞘状突起が発生,鼠径管を形成⇒鼠径管内を通り,精巣が陰嚢内まで下降 ■精巣の下降・精巣は尿生殖間膜により,後腹壁に付着しています⇒付着した膜が帯状にな ...

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麻酔・外科・胸部外科

三尖弁逆流に対する手術適応

2017/5/15  

★はっきりと決まってはいないが、手術のタイミングは遅れる傾向にある。◎三尖弁閉鎖不全症(TR)の手術適応は、特に他の弁膜症が無い場合、決定が難しいです。 ■手術適応●TR+僧帽弁 or 大動脈弁疾患・severe TRの場合は同時に手術した方が良い・mild-moderate TRの場合、いずれかに ...

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麻酔・外科・胸部外科

PCI、CABGの適応

2015/8/10  

★血行再建の目的は、予後改善と症状改善の2目的あり、適応が異なる。 ■生命予後改善を目的とする血行再建の適応●LMT病変(50%以上の狭窄) Class 1 CABG Class 2a PCI:SIHDで、PCIリスク少なく、CABGリスク大きい場合  ⇒SYNTAX≦22、病変がosか本幹、STS ...

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麻酔・外科・胸部外科

術前の心臓リスクへの対応

2015/6/17  

★非心臓手術を控えていて、心疾患がある場合。 ■冠動脈狭窄+心筋虚血●一般的に、術前の冠動脈治療により予後は変わらない ⇒但し、重要な冠動脈病変がある場合、個々に対応する  …LMT病変、低心機能の多枝病変など・METs<4(アルゴリズムに従う)+非侵襲的検査で大きな虚血が疑われる場合+手術を ...

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麻酔・外科・胸部外科

術前の心臓リスク評価の方法

2015/6/15  

★非心臓手術の術前評価の話。 ■アルゴリズム ①緊急手術が必要なら、施行する⇒②超ハイリスク患者は、落ち着くまで心臓の治療を優先  …最近のMI/UAP/AHF、重要な弁膜症(特にAS)  ⇒参照;術前の心臓リスクへの対応⇒③RCRIでno riskの場合、手術へ  …下記参照⇒④METs≧4の場合 ...