整形外科・皮膚・形成

脂肪塞栓症⇒神経障害、点状出血

★脂肪が動脈系につまるだけでない。

■臨床症状

三徴低酸素、点状出血、神経障害
 …これらを受傷から24〜72時間で呈す
・低酸素:約半数で呈する。人口呼吸が必要なことあり。
・点状出血:20〜50%で認める。5〜7日で治る。
・神経障害:だいたい認める。意識障害、けいれん、巣症状等認める。一過性。


■機序
1.物理的な塞栓

・骨折など
細静脈が破壊
⇒骨髄に解放する
骨髄が静脈系に侵入、肺へ
※整形外科手術中に、エコーで右心に何か飛んでいる様子が見られることから。

・その後

肺に沢山つまる
 ⇒肺動脈、右心圧↑
 ⇒卵円孔開く
 ⇒動脈系へ
塞栓が小さい
 ⇒肺をパスして動脈系へ
 ※卵円孔ない患者でもみられることから。 
⇒脳梗塞(神経障害)、点状出血
●しかし、侵襲から24〜72時間で症状見られることと合致しない。


2.害のある中間物ができる

①骨折など
血中脂肪濃度↑
⇒加水分解
遊離脂肪酸↑
⇒肺障害、心障害

CRP↑
脂肪凝集↑
⇒微小血管にて血流障害

※これらは、症状出現しやすい時間の説明になる。

参照 UpToDate 

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