★実際に差がある時に,それを正しく検定できる確率.
■定義
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検定で差がない |
検定で差がある |
実際は差がない |
1-α |
α(=有意水準) |
実際は差がある |
β |
1-β(検出力) |
■有意水準
●多くの場合,2群間で差があることを言いたい
⇒2群間で差がないと仮定する(帰無仮説)
⇒データから統計して有意水準(p)=α=0.01であった
⇒「実際は差がないのに,検定で差があるとする確率=0.01」
(第Ⅰ種の過誤が起きる確率が0.01)
⇒差がないのを,正しく差がない,と判定する確率は0.99
⇒一般的には,これが0.95より高ければ,「有意に差がある」とする
⇒帰無仮説が棄却される
⇒対立仮説が採用される=有意差有り,とされる
■検出力
●「実際は差があるのに,検定で差がないとする確率=β」
⇒差があるのを,正しく差がある,と判定する確率を「検出力」という
●αがデータから出せるの同様,βもデータから出せる
⇒しかし,差がない事を言いたいのに,βを出しても意味ない
⇒β値を設定することで,サンプルサイズを決めることに用いられる
(通常,1-β=80~95%とされる)
●有意水準,検出力,サンプルサイズ,効果量の4要素
⇒3つ定まれば,残り1つを導くことができる
※一般的な統計分析では,検出力・サンプルサイズ・効果量がわかっている
⇒p値を計算することで,p値が有意水準を下回るか検討する
⇒統計ソフトに有意水準,検出力,効果量を入力する
⇒必要なサンプル数を導ける
●効果量
…具体的には,①検出したい2群間の差(平均値の差)
②アウトカムの標準偏差
③群のサンプル数の比
⇒③は普通1.
⇒①,②を過去の文献から参照する
参照 医療系研究論文の読み方・まとめ方,より良い外国語教育研究のための方法,週刊医学界新聞