★病棟用。
■換算式
・1γ=1μg/kg/min
=3.6mg/h(体重60kgの場合)
■循環作動薬
①ノルアドレナリン NOA 1mg/1ml/A
●通常0.03〜0.2γ
・1A+生食27ml ⇒ 1ml/hで0.01γ(体重60kg)
・3A+生食100ml ⇒ 1ml/hで0.01γ(50kg)
・5A+生食45ml ⇒ 1ml/hで0.033γ(50kg), 0.028γ(60kg)
②アドレナリン(ボスミン)1mg/1ml/A
●通常0.01〜0.2γ:他のカテコラミンでだめな時、最終手段として使う。
・投与法はNOAと同じ
③ドブタミン DOB(ドブトレックス、ドブポン)100mg/5ml/A
●通常1〜5γ、最高20γ:エビデンスはあまり無いが、3γくらいで腎保護に使うこと多い。
・3A+生食35ml ⇒ 1ml/hで2γ(50kg)、1.67γ(60kg)
・5A+生食25ml ⇒ 1ml/hで2.8γ(60kg)
・ドブトレックスキット600mg
…1ml/hで1γ(50kg)、1.2ml/hで1γ(60kg)
④ドパミン DOA(イノバン、プレドパ、イブタント、カコージン、カタボン、カバンス、クリトバン、ツルドパミ、マートバーン、ヤエリスタ)100mg/5ml/A
●通常1〜5γ、最高20γ
・投与法はDOBと同じ
・イノバン0.3%シリンジ
…150mg/50ml ⇒ 1ml/hで1γ(50kg)、0.84γ(60kg)
・プレドパ600mg
…1ml/hで1γ(50kg)、1.2ml/hで1γ(60kg)
⑤イソプロテレノール ISP(プロタノール)0.2mg/1ml/A
●0.02〜0.2γ:純粋なβ刺激薬。HR上げたい時など。
・5A+生食45ml ⇒ 3ml/hで0.02γ(50kg)
⑥ミルリノン(ミルリーラ)10mg/10ml/A
●〜1γ PDE阻害薬=心収縮↑+末梢血管拡張:心筋酸素需要増やさない、血圧低下することあり
・原液 ⇒ 1ml/hで0.33γ(50kg)
ref: アドレナリン受容体,作動薬の分類
■降圧薬
①ニカルジピン(ペルジピン、ニカルジピン、ニスタジール)10mg/10ml/A
●通常0.5〜10γ:使いやすい降圧薬。解離や心外術後など。
・原液 ⇒ 3ml/hで1γ(50kg)
⇒ 3ml/hあたりから始め、15ml/hまで増量可
②ニトログリセリン(ミリスロール、ミオコール、ニトログリセリン)5mg/10ml/A
●通常0.5〜5γ:2分くらいで効く。血管拡張作用あり、心筋梗塞や心不全の治療に必須。
・原液 ⇒ 6ml/hで1γ(50kg)
⇒ 3ml/hあたりから始め、10ml/h程度まで
※ニトロは耐性ができるため、長期間(48時間以上程度)用いない
ref: 右室梗塞⇒ニトロ禁忌
ref: 虚血なのにニトロ禁忌の場合まとめ
ref: 狭心症へのニトロの作用機序は、冠動脈拡張でない?
■冠動脈拡張
①ニコランジル(シグマート、ニコランジル、シルビノール)12mg/V
●選択的冠動脈拡張作用。
・4V+生食48ml ⇒ 3ml/hで1γ(50kg)
⇒ 基本的に2ml/h
②Ca拮抗薬(ヘルベッサー)50mg/V
●0.3-1γ:スパズム予防、1-5γ:心拍数↓、5-15γ:降圧
・2V+生食50ml ⇒ 1.5ml/hで1γ(50kg)
※今や普通使わない(スパズム予防にはミオコールやCa拮抗薬内服とする)
■その他
①ハンプ 1000μg/V
●0.0125〜0.025γで開始。あまり増やしても効果は変わらない。
・1V+5%グルコース50ml ⇒ 3ml/hで0.02γ(50kg)
ref: ハンプの利尿作用は、なぜ生理的と言えるか
②オノアクト 50mg/V
●1γで開始、〜5-10γ:β1選択的阻害:心不全+心房細動でレートを下げたい時。
・1V+生食50ml ⇒ 3ml/hで1γ(50kg)
・15分程度で1γずつup、HR<110となったら止める+48時間以上使わない
⇒但しレートの下がりはキレが悪い印象。
ref: 心不全で頻脈性心房細動の場合:rate controlの考え方
ref: 心房粗動の対応;rate control、除細動
参照 ICU/CCUの薬の考え方、使い方、添付文書など