★心不全の予後には様々なものが関わるので、計算ツールがある。
◎まあ、普通はNYHAで十分。
■NYHA (New York Heart Association)機能分類
NYHA |
具体的な基準 |
|
Ⅰ |
日常生活動作で症状なし |
7Mets以上の運動:屋外での作業、スポーツ |
Ⅱ |
日常生活動作で症状あり |
5Mets以上の運動:性交、ガーデニング、4km/h歩行、ローラースケート |
Ⅲ |
少しの動作で症状あり |
2Mets以上の運動:シャワー、窓ふき、2.5km/h歩行、着替え、ゴルフ、ベッドメイク |
Ⅳ |
少しでも動くと症状増悪 |
2Mets以上の運動ができない |
■ACC/AHA staging
Stage |
対象 |
45歳以上の有病率 |
|
D |
難治性の終末期心不全 |
NYHA Ⅳ |
0.20% |
C |
症候性心不全 |
NYHA Ⅰ-Ⅲ |
12% |
B |
無症候性心不全 |
OMI、EF低下、無症候性弁膜症 |
34% |
A |
心不全ハイリスク |
HT、冠動脈疾患、DM、心筋症の家族歴 |
22% |
正常 |
32% |
◎結果
Stage |
5年間の死亡数/患者数 |
D |
5/5 (100%) |
C |
68/239 (28%) |
B |
33/691 (5.8%) |
A |
13/454 (2.9%) |
正常 |
10/640 (1.6%) |
※死亡はいかなる原因も含めて
・簡便で、予後と良く相関する分類。
■シアトル心不全モデル
https://depts.washington.edu/shfm/
・年齢やNYHAなど+薬剤+ラボデータ、デバイス+インターベンションを入力
⇒かなり正確なベースラインの生存率(1-3年)、インターベンション後の生存率(1-3年)がわかる
・過去の大規模研究の症例を集めて作られた
…平均EF=22〜35%, 平均NYHA=2.2〜2.9
⇒前向き試験で有用性が確認されている
(特に上記に当てはまる群で信頼性高い)
※心不全はかなりヘテロなので、分類に関してかなりリサーチがなされています。
参照 UpToDate, Brawnwald(一読を)
Braunwald's Heart Disease: A Textbook of Cardiovascular Medicine, 2-Volume Set, 11e |