★ACLSフローチャートから外れる.
ACLS-EPの領域です。面白いので初期研修医におすすめ。
●右室梗塞の病態と治療
・左室へ血流を送り出せない
⇒最適な前負荷が必要
*前負荷とは、大雑把に「静脈系の血流圧」を言うのでした。
・硝酸薬,モルヒネ,利尿薬,ACE阻害薬
⇒心筋梗塞の治療として使われうるが、前負荷を軽減してしまう!
⇒右室梗塞の場合血圧低下し,心原性ショック助長されるため、使ってはいけない。
カテ中のニトロic (冠動脈注)もダメです、当然。でも場合によってはちょっと使ったりする人もいます。
●右室梗塞の初期治療
・MONAの内,酸素・アスピリン投与は行う
(MONAって古いですよね。最近では酸素は最低限です。PCIにいくならDAPT開始ですね)
・最適な前負荷を達成したい
⇒外液による容量負荷
e.g. 「250~500ml生食のボーラス投与→臨床評価」を繰り返す
※大量輸液,高い圧は右室の機能を損なう可能性があることにも留意する
⇒輸液で血行動態が改善しない場合,ドブタミンによる右室補助を行う
この辺りは医者によりけりです。ノルアドを使うのも理にかなっています。
参照 ACLSリソーステキスト