★リスクを考慮し,経口抗菌薬で良い.
■好中球減少症
・正常な炎症反応を起こせない
⇒症状がでにくい
⇒発熱のみがサインの場合がしばしばある
⇒発熱性好中球減少症といわれる
・好中球減少:重要な感染症が起きうる,という意味において
⇒「好中球<500」(UpToDate)
⇒IDSAは「好中球<100」としている
・リスク
⇒高リスク…①好中球減少が7日以上続く,と予想される場合
②はっきりとした肝 or 腎不全を伴う場合
③同種骨髄移植施行中,急性白血病に対しケモ施行中
低リスク…上記全てない場合
中リスク…自家移植,リンパ腫,CLL,MM,プリンアナログによる治療
好中球減少が7-10日
■抗菌薬予防投与
・高リスク群に推奨される
⇒低リスク群には推奨されない
中リスク群はcase by case
・ニューキノロンの有効性がエビデンス高い
⇒但し,耐性菌がはこびっている地域では,予防の有効性は低くなる
※ニューキノロンと他の抗菌薬の併用は,推奨されない
⇒感染による死亡率に影響しない
・抗菌薬を切るタイミングは,あまり研究されていない
■ニューモシスチス肺炎(PCP)
・致死率はほぼ100%
⇒ST合剤(バクタ)による予防が極めて有効
・適応
…薬:プレドニン≧20mg,免疫抑制薬,プリンアナログ
ALL
同種骨髄移植,臓器移植
SCID,特発性CD4 Tリンパ球減少症,高IgM血症
■抗ウイルス
①インフルエンザ
・ワクチン接種すべし
②HSV,VZV
・HSV抗原(+),同種移植施行中,急性白血病の初期治療
⇒アシクロビルかバラシクロビル投与すべき
③CMV
・抗原(+)の場合,ガンシクロビルを使用
④HBV
・HBV抗原(+),HBV DNA量↑,B型肝炎治癒後
⇒抗ウイルス薬を,治療後最低6ヶ月継続すべき
参照 UpToDate