★血液粘性↑+shear stressによる血小板活性化。
■掻痒感
・主訴であることが多い。痒すぎて耐えられない場合も。
●機序
①マスト細胞の脱顆粒⇒ヒスタミン、線溶系要素、プロスタグランジン、IL-31
②赤血球からのアデノシン二リン酸、交感神経からのカテコラミン
⇒皮膚が冷やされると、皮膚の血管にて血小板凝集が促される
⇒局所でプロスタグランジン産生
※アスピリン投与により痒みが弱くなる説明ともなる(PG阻害)
■血栓症
・静脈系、動脈系いずれにも血栓症を起こしうる
●機序
①静脈系
・血液循環の速度が遅い
=ずり応力が弱い
⇒ヘマトクリット高値により血液の粘性が増す
⇒血液の乱流を促す
②動脈系
=ずり応力が強い
⇒赤血球径が大きいため、血小板成分が血管壁へ押しやられる
⇒ずり応力による血小板活性化
※一過性の視力低下(良くある症状)
…脈絡膜、網膜血流が低下することによる
※消化器症状
…胃粘膜の血流低下、ヒスタミン放出による
■出血
・血小板>100万/μLの場合
⇒von Willebrand factorが多量体となり、血小板に結合し大きくなる
⇒ADAMTS-13は通常のvon Willebrand factorしか除去できない
⇒von Willebrand factorが正常に機能せず、出血を引き起こす
(後天性von Willebrand factor病)
参照 UpToDate, Leukemia. 2008;22(11):2020.