針筋電図⇒筋力低下が神経によるか(神経原性),筋によるか(筋原性)
末梢神経伝導検査(NCS)⇒脱髄や神経変性がおきているか
筋電図
・患者に力を入れてもらい,それにより生じる運動単位電位(MUP)を測る
・安静→弱収縮→最大随意収縮と測定する
通常
安静:何も出ない
弱収縮:ぽつぽつ⇒最大収縮:運動単位が動員される・干渉良好(運動単位が区別できない)
安静時異常活動
筋繊維束電位(fasciculation potential):ALS
ミオトニー放電(急降下爆撃音):筋強直性ジストロフィ
Positive sharp wave(PSW),線維自発電位:神経原性変化
●神経原性変化
・神経変性
⇒①支配領域の一部は他の神経に支配される(神経再支配)⇒その領域は大きなMUPとなる
②一部は支配されない⇒筋が勝手に発火する(脱神経電位):この例がPSWと線維自発電位
③神経が減る⇒最大収縮で埋め尽くされない:干渉不良
●筋原性変化
・持続力↓,振幅↓+MUP数は変わらない
⇒干渉は落ちない:低振幅完全干渉型
※例外
①筋強直性ジストロフィ
②皮膚筋炎のactivityが高い時⇒脱神経電位と同じものが出る(活動性の指標となる)
末梢神経伝導検査(NCS)
・電気刺激⇒伝導速度を測る.
・有髄神経の伝導速いものしかわからない(Aα,Aβ)
1.正中神経伝導検査
①CMAP(compound-muscle-action
potential)
・刺激強くする⇒興奮する運動単位増える
⇒振幅大きくなる⇒最大の時がCMAP
②伝導速度(MCV)
・2点で刺激⇒CMAPが出現する時間差から求める.
※1点刺激のみでMCV=距離÷時間としてはいけない
⇒神経筋接合部の伝導時間を考慮していないため
●軸索変性(消失)
・変性した神経は伝導しない
⇒①変性していない神経のみ伝わる⇒振幅が下がる
②変性していない神経は正常⇒速度は低下しない
●脱髄
・脱髄のあるところで速度低下⇒速度↓+CMAP持続時間↑,多相化,潜時↑
⇒再髄鞘化
⇒時間的分散(CMAP持続時間↑,多相化と同じようなもん),筋力は戻る
※完全伝導ブロックとなれば軸索障害と同じ
2.反復神経刺激試験
●漸減現象(Waning):MG
・2,3Hz刺激⇒アセチルコリンが減っていくため
●漸増現象(Waxing):Lambert Eaton
・なかなかAchがでてきてくれない⇒20Hz刺激⇒Ach濃度が上がる