★赤血球多い、酵素未熟、腸内細菌未熟。
■ビリルビン代謝
●ビリルビン産生
・赤血球のヘモグロビン破壊か無効造血で80%
・ヘムを含む蛋白(チトクロム、カタラーゼなど)の破壊で20%
●ビリルビン代謝
・Albと結合したビリルビンが肝へ
⇒肝細胞にとりこまれる
⇒肝細胞のUGT1A1により、ビリルビンがグルクロン酸抱合を受ける
⇒抱合されると水溶性となる
=胆管へ移行しやすい
⇒胆管から腸へ排泄
⇒腸内細菌で分解され、ウロビリンに
※非抱合ビリルビンは再吸収、再利用される
■新生児高ビリルビン血症の機序
①新生児は赤血球多い(Htが50~60)
+寿命が短い(85日)
⇒ビリルビン↑
②UGT1A1という酵素が不足している(成人の1%程度);14週かかる
⇒ビリルビンクリアランス↓
③腸内細菌が未熟
…成人だと細菌の酵素により、抱合ビリルビンがウロビリノーゲンに分解、排泄される
⇒新生児は細菌が少ないため、腸管内に抱合ビリルビンがたまる
⇒新生児の腸管粘膜にあるβグルクロニダーゼにより、抱合ビリルビンが非抱合とされる
⇒非抱合ビリルビンを再吸収(ビリルビンの腸肝循環)
⇒ビリルビン↑
■新生児黄疸の原因
●産生↑
・血液型不適合、赤血球形態異常、赤血球酵素欠損(G6PD欠損、ピルビン酸キナーゼ欠損、ポルフィリアなど)、敗血症
●排泄↓
・Crigler-Najjar、Gilbert症候群など
●腸肝循環↑
・母乳黄疸
…母乳に含まれる成分(βグルクロニダーゼなど)により、腸からのビリルビン吸収↑
UGT1A1欠損と関連があるかも
・イレウス
…腸内循環↓により、ビリルビン再吸収↑
・母乳栄養の失敗
…脱水が生じる;高Na血症にもなる
ビリルビン代謝↓、腸管循環↑にもなる
参照 UpToDate
更新 2014/9/24