放射線・検査

心エコー:逆流の評価

★逆流は見た目が大事。

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■大動脈弁逆流
・見た目の評価
mild:僧帽弁前尖先端まで、moderate:左室乳頭筋まで、severe:心尖部まで

・重症AR
①逆流ジェット幅÷左室流出路径≧60%
②逆流ジェット面積÷左室流出路面積≧60%
逆流ジェット幅:vena contracta(カラードップラーで逆流ジェットの幅が最小になる所)で測定する
③PHT(pressure half time)<200msec
逆流量≧60ml/beat
⑤逆流分画≧55%
逆流量=左室流入量−左室流出量
 左室流入量={僧帽弁輪径×僧帽弁輪径×3.14}×TVI
長軸で僧帽弁輪径、左室流出路径を測り、PWで左室流入、流出波形からTVIを測る

■僧帽弁逆流
・重症MR

 ①effective regurgitant orifice(ERO)≧0.4㎠
 ②逆流量≧60ml/beat
 ③逆流分画≧55%
 ④収縮期に肺静脈が逆流する
 ⑤僧帽弁逆流ジェットが左房底に達する
ERO(逆流弁口の有効面積)
・複雑なため略


■収縮能評価

EF:(拡張末期容積-収縮末期容積)÷拡張末期容積
 ⇒前負荷・後負荷により影響される
①逆流
・MR:逆流しているので、EFが過大評価となる
・AR:有効な拍出量は、EFでは過小評価となる
⇒これらは、収縮末期容積を指標とする
 …前負荷、後負荷に影響うけないため
手術を考慮:MRでは収縮末期径≧45mm、ARでは≧50~55mm
②狭窄
・ASにおいて、心機能が低下していてもLVEFは正常でありうる
midwall FS(壁厚に依存しない円周方向心筋繊維収縮)を用いるとよい
※ただし計算式が複雑なため、市販のエコーに組み込まれていない可能性あり


■拡張能評価

E/Aの上昇、E波のdeceleration time(ピーク波形から0に減速するまでの時間)の短縮
 …心室が固く、心房のキックが大きくなるイメージ
 ⇒左室収縮能が正常な場合、ばらつきが大きい
 参照:http://blog.livedoor.jp/megikaya/archives/33262679.html
Tei index
・組織ドップラーにて、心室中隔の壁を動きをMモードで見る
⇒僧帽弁流入が終了してから再開するまでの時間:a
 大動脈への駆出血流が持続する時間:b
⇒(a-b)÷b
 …収縮期の内、大動脈弁が閉じている時間の割合
⇒0.5より大きいと拡張障害
E/E'
・僧帽弁付近の最大流速=E
  組織ドップラーにて、心房尖部の心房方向への最大速度=E'
⇒11以上で拡張障害
E'/A'
組織ドップラーの波形も2相性
⇒心房キックがA'で表される
⇒特に基準値ないが、拡張能を表す
 

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