呼吸器 放射線・検査

気管支洗浄の用語・結果の解釈・機序

★明確なカットオフ値がないのが難点.

◎なぜか国家試験に頻出ですが、機序までかかれているものは少ないです。

レジデントのためのやさしイイ呼吸器教室[ベストティーチャーに教わる全27章]改訂第2版



 
著者の方はブロガーで有名です。

■用語
BAL:BronchoAlveolar Lavage=気管支肺胞洗浄
  ⇒多量の生理食塩水注入
  ⇒末梢までいきわたらせ,シリンジで陰圧をかけ回収します

TBL:TrancheoBronchial Lavage=気管支洗浄
  ⇒少量の生理食塩水注入
  ⇒気管支部分のみ洗浄,回収;肺胞部分は回収できないです

TBLB:TransBronchial Lung Biopsy=経気管支肺生検
  ※BALと同時に行うことが多いです 

■細胞増多の解釈
リンパ球増多
⇒NSIPCOP、膠原病性間質性肺炎、薬剤関連性肺疾患、過敏性肺炎、サルコイドーシスなど


好中球増多
⇒細菌性肺炎、びまん性汎細気管支炎、AIP、IPの急性悪化

好酸球増多
⇒好酸球性肺炎など、好酸球増多症候群

■マーカー分画の解釈

CD4+CD8+

細胞性免疫が抑制された結果をみています
サルコイドーシス、農夫肺、慢性ベリリウム肺、結核

CD4+CD8+
⇒間質性肺炎(COPNSIPAIP)、薬剤関連性肺疾患、夏型過敏性肺炎


※歴史的に、過敏性肺炎とサルコイドーシスと区別する為に使われていました
⇒しかし、CD4+↑の過敏性肺炎もあり(農夫肺),現在は鑑別には推奨されません。
 過敏性肺炎のこの違いのメカニズムは不明です。

参照 やさしイイ呼吸器教室 

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