整形外科・皮膚・形成

にきびの原因

★皮脂、炎症、破裂。

■にきび(尋常性痤瘡)

皮脂の分泌↑+角層が厚くなる(毛包異常角化
毛包に皮脂が詰まる
 …この状態が白、黒にきび
アクネ菌の感染
炎症を起こして丘疹となる
 …この状態が赤にきび
毛包破裂し悪化
 …嚢腫、硬結
⇒瘢痕


■アクネ菌

・毛包分解、破裂する酵素を産生
・表面の蛋白に抗原性あり、免疫反応を惹起
・Heat-Shock proteinを産生
・ポルフィリン産生
IL-1β、NLRP3-inflammasome(不活性のIL-1を除去)の活性化
 Toll-like receptorを介した自然免疫の活性化
炎症


■アンドロゲン

・副腎、性腺、皮脂腺でアンドロゲン分泌
⇒皮脂腺にて、「DHEA-S→テストステロン」
⇒皮脂腺にて、5αレダクターゼにより「テストステロン→DHT」
※参照:アンドロゲンとテストステロンの違い
皮脂腺、毛包表皮のケラチノサイトが、テストステロンとDHTに結合するアンドロゲン受容体を発現

・アンドロゲン受容体欠損すると、にきび生じない
・アンドロゲン↑状態では、にきびになりやすい
にきび発生に関与している
⇒しかし、にきびのあるほとんどの人はアンドロゲン正常


■他の因子

・ゴシゴシこする;にきび破裂、悪化する
牛乳;大規模研究で相関あり。Insulin-like growth factor (IGF)↑を介すか。
・ストレス:小規模研究で相関あり。皮脂腺にあるCRH受容体が関与しているか。
・家族歴、BMI

参照 UpToDate, ニキビの基礎知識

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