★原因不明の敗血症か黄疸で除外診断。
■病態
・内皮障害、胆嚢の虚血、胆泥鬱滞
⇒胆嚢腫大、ネクローシス
⇒十二指腸から二次感染
※免疫抑制状態の患者は、感染が引き金となることあり
■患者背景
●複数のリスクをもつ患者に多い
…普通は、重症管理中の男性に多い
●リスク
・AML, AIDS, 骨髄移植、免疫抑制状態、複数の輸血後
・熱傷、感染、外傷、人工呼吸器管理中、完全静脈栄養
・CPR後、冠動脈疾患、心不全、血管炎
・分娩
・総胆管嚢胞、経皮的胆管ドレナージチューブ留置中、胆道出血、肝門への癌転移
・コレステロール塞栓
・糖尿病、末期腎不全、薬剤
■診断
●重症患者又は外傷の患者で、敗血症か黄疸を認めるが明らかな原因が分からない時、疑う。
①血液培養
②腹部超音波
・壁厚>3.5mm⇒感度80%、特異度99% 壁厚>3mm⇒感度100%、特異度90%
※他の所見:胆石や胆泥を認めず、5cm以上の胆嚢腫大あり、腹水あり、プローベでMurphyサインあり。CTも同様の所見が得られる。
●鑑別診断
・胆石性胆嚢炎、消化管潰瘍、急性膵炎、肝/横隔膜下膿瘍、右肺炎、右腎盂腎炎、原因特定される敗血症
⇒これらが除外される場合、無石性胆嚢炎を考える(特に上記のリスクを複数持つ場合)
参照 UpToDate