★針を抜いて、アナフィラキシーでなければ冷やす。
■針を抜く
・針が毒液嚢とともに皮膚に刺さる
⇒毒が数秒出続ける
⇒出来るだけ早急に針を抜く必要がある
※刺されてから数秒たった場合、急いで針を抜いても仕様がない
・皮膚に針が残っている場合、抜く必要ある(救急外来でよくある状況)
…異物反応が起きるため
■局所反応
●単純性
・1-5cm程度の疼痛を伴う発赤と腫脹:数時間〜2日続く
⇒冷やすだけで良い
●大きい局所反応
・2日かけて段々大きくなり、10cm程度となる:5-10日続く
・10%程度の人でみられる
・治療:冷やす、NSAID(除痛)、プレドニン40-60mgから2-5日かけて漸減する
…かゆみを伴う時は、抗ヒスタミン薬内服かステロイド外用(strong以上)
●二次性の細菌感染
・3-5日かけて腫脹や疼痛が増悪する場合、発熱した場合などに疑う
(通常二次感染しない)
・蜂窩織炎と同様に考え、抗菌薬により治療する
■全身反応
●アナフィラキシー
・0.3-3%に認める
・診断基準(以下3つの内どれかに当てはまる場合)
①皮膚か粘膜を巻き込み数分で進行する症状+呼吸器症状か循環不全を伴う
②以下の内2つ以上が、アレルゲンと思われるものへの暴露後数分〜数時間で進行
…皮膚か粘膜病変、呼吸器病変、血圧低下、腹部症状
③既知のアレルゲンへの暴露後の血圧低下
※通常急速に進行する
・一般的なアナフィラキシーの治療をする
⇒エピペンを持たせる;次アナフィラキシーを起こした時の死亡率が30-60%⇒5%
…但し適切に使用するよう指導する事は、現実的にかなり困難
●他(まれ)
・中毒反応;腎不全、溶血、心臓病、横紋筋融解を合併しうる
・血清病:7-10日後に蕁麻疹、発熱、リンパ節腫脹など呈する
・炎症:血管炎、神経炎、心筋炎、脳炎
参照 UpToDate