内分泌・糖尿病 電解質異常

低カルシウム血症によりテタニー、血圧低下を来す機序

★心筋収縮力低下、神経の易刺激性が原因。

◎テタニーはよくみますが、Ca低値により血圧低下を来す事は臨床上あまり経験ありません。

■低血圧
★心筋収縮力の低下によります。

●一般的な心筋収縮の活動
①脱分極=収縮
・(細胞内に)Na流入(電位依存性Naチャネル
②プラトー
・Ca流入(電位依存性Caチャネル)+K流出遅延(ちょっと流出,内向き整流性Kチャネル)
③再分極
・K流出(遅延整流性Kチャネル
⇒膜電位が下がる
⇒静止膜電位の形成(内向き整流性Kチャネル)

●カルシウムが低いと...
・心筋興奮のプラトー相でのCa流入の所
Ca流入量↓
⇒心筋収縮力↓
⇒低血圧

※ただし刺激に対する感受性は保たれるので、収縮頻度は変わりません。

理解できますね。でもあまり経験しません。

②テタニー
★神経の易刺激性によります。
※テタニーとは、意識消失を伴う事無く、四肢の筋群に疼痛を伴う強直性の痙攣をきたすこと。

ナトリウムチャネルに作用することによるのです。
・低Ca血症
⇒Naチャネルの開口率↑
⇒Naチャネルの透過性↑
⇒神経細胞の脱分極の閾値が低下
⇒テタニー

これは大事です。

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