神経・感覚・精神・脳外科

高血圧で頭痛を来す機序

★諸説あります。

血圧が上がって頭痛を来すことはよくありますが、その生理学的機序の説明です。

脳浮腫、血管拡張、実は片頭痛、というのが説明になります。

1.脳浮腫による

●高血圧性脳症では頭痛が起きます。その機序は・・・

・ちょっとした血圧↑
組織内への血流増加を血管収縮で対応する
血圧が上がりすぎるとこの対応ができない
血管拡張する
⇒血流増加により脳浮腫
⇒激しい頭痛

高血圧患者の一部にこのメカニズムが認めらます。

2.血管拡張による

●片頭痛の頭痛メカニズム(仮説)です。

 ・緊張
脳血管攣縮
⇒一部脳虚血となる
 ※なお、これが前兆の原因
⇒収縮している血管平滑筋が疲弊する
⇒圧を維持できなくなる
⇒血管拡張
壁の進展による疼痛=頭痛

高血圧でも同様に頭痛を発現しえます。

3.実は片頭痛

●高血圧と頭痛は相関します
この頭痛患者は,降圧薬により軽快する
片頭痛は降圧薬により軽快する
⇒片頭痛は女性の17%,男性の8%に認める
高血圧は片頭痛を増悪している,という可能性.

参照 UpToDate,Guyton生理学,ハリソン

-神経・感覚・精神・脳外科