内分泌・糖尿病 薬剤

ステロイドの違い,内服・静注ステロイドの使い分け

★コルチゾール作用,アルドステロン作用の力価が違う.

◎臨床用のメモです。

■ステロイドの種類・特徴

一般名

商品名

コルチゾール作用

アルドステロン作用

半減期

ヒドロコルチゾン類
(コルチゾール) 

ソル・コーテフ

1

1

1.2h

プレドニゾロン類

プレドニン

4

0.8

2.5h

メチルプレドニゾロン類

ソル・メドロール

5

ほぼ0

3h

デキサメタゾン類

デカドロン

30

0

6h

ベタメタゾン類

リンデロン

※ヒドロコルチゾン=コルチゾールの力価を1としています。

■内服ステロイドの使い方
プレドニゾロン換算で,投与量を決定します。
・大量=40mg/day以上
・中等量=20-39mg/day
・少量=19mg/day以下

※生理的なコルチゾール分泌
…正常時は,プレドニゾロン換算で3-5mg/dayです。
…ストレス下では,プレドニゾロン換算で80mg程度となります。
⇒手術時などの投与量の参考になります。

●投与法
分けた方が効きますが,副作用が多くなります
…副腎抑制する時間が長くなるためです。
⇒よって、以下の用に使い分けます
抗炎症効果狙い:分3-4(血管炎など)
自己免疫是正狙い:分1(重症筋無力症など)

■注射ステロイドの使い方
半減期の短い,ソルコーテフが使いやすいです

●ステロイドは水に溶けないので,コハク酸エステルとしています。
…ソルコーテフ,水溶性プレドニン
アスピリン喘息の患者は,コハク酸塩で悪化することがあります!!!
⇒リンデロン4-8mg静注で対応

パルス療法
・メチルプレドニンが生成され,アルドステロン作用がほぼないことから,実施できるようになりました
…1000mg/dayを3日間
⇒大量ステロイド療法と比べ優れているというエビデンスに乏しいですが、よく使われます。

参照 ステロイドの使い方のコツ

改訂第3版ステロイドの選び方・使い方ハンドブック

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