循環器 薬剤

サイアザイド系利尿薬⇒高カルシウム血症【機序】

★2つの説があり,実際に寄与する程度は不明.

◎教科書的には有名ですが(国試にでますが)、実臨床ではあまり実感しません。

臨床ではナトリウム利尿により低ナトリウムとなること、BUNやCreが上昇しやすいことが大事です。

なお、プライマリケアで降圧薬としてサイアザイドは高塩分摂取患者に特に効果があります。

一方、心不全のvolume controlとしてサイアザイドは中々使いづらいです。

◆サイアザイドの作用機転

サイアザイドの作用機転

遠位尿細管のNa/Clチャネル(管腔側)を阻害

ナトリウム利尿

⇒集合管でのNa再吸収↑,つられてK・H分泌↑

⇒低K,アルカローシス

◆高Ca血症の機序(仮説)

①遠位尿細管でNaCl再吸収抑制

循環血漿量↓

⇒近位尿細管でのNa吸収↑

つられてCa再吸収↑

※そうなんかな、って感じです。

②NaCl再吸収抑制

⇒尿管腔Na濃度↑

⇒遠位尿細管において,
 ・CaチャネルによりCa再吸収↑(陽性イオンの勾配による)
 ・Na/Ca逆輸送チャネル(血管側)により,Naを細胞内に,Caを細胞外(血管)に

⇒Ca濃度↑

参照 UpToDateなど

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