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静脈血はどうやって流れているか;呼吸と静脈還流の関係、合理的な採血方法
2016/10/24
★四肢の筋収縮、呼吸と動脈により押し出される。 ◎動脈は心臓のポンプで血液が押し出されて流れます。動脈から組織へ血液は流れ、栄養分を送った後、血液は静脈へ行きます。この血液はどのように流れるのでしょう? ①筋肉の収縮・静脈の血流は遅いので、四肢の末梢に溜まってしまいます。だから立ち仕事を長くしている ...
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ACSの患者に抗凝固は必須か
2016/8/15
★必須。 ●日本では基本的に低分子ヘパリンを使用しており、ここではその使用法について。※他国では、その他の抗凝固薬の使い分けが重要でトピックとなっている■救急外来、診察時●急性冠症候群がSTEMI, NSTEMI, UAPのどれであっても、抗凝固薬の対応はほぼ同様。⇒診断後なるべく早くボーラス投与す ...
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造影剤アレルギーの予防法
2016/8/1
★ステロイド+低浸透圧性造影剤の使用 ■アレルギー予防法①ステロイド・有効性は実証されているが、最適な投与法は定まっていない 例⇒13時間、7時間、1時間前にプレドニン50mgを内服 13時間、7時間、1時間前にメチルプレドニゾロン40mg iv②H2ブロッカー・エビデンスなし③違う ...
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高トリグリセリド血症を治療する意義
2016/7/11
★基本はCVリスクの管理。 ■中等度の高TG血症(150~1000mg/dl)●まずは生活指導 …減量、有酸素運動、砂糖避ける、血糖コントロール、節酒、他の冠疾患リスクコントロール⇒持続するようなら、心血管リスクを減じるため、スタチンを開始※スタチンはTG低下に最も良い薬剤ではないが、心血管リスクを ...
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なぜ甲状腺機能低下で徐脈、高コレステロールとなるか
2016/6/27
★カテコラミン受容体の発現が低下するため。 ■徐脈の機序●free T3, T4は蛋白と結合し細胞膜を通過⇒ thyroid receptorは核にある(T4にはなく、拡散して核内へ移行する)⇒T4はT3となり活性化状態となる⇒T3は核へ結合し、遺伝子を変化⇒mRNAを介して新たな蛋白を合成 ●GT ...
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無症候性高尿酸血症;いつ治療開始するか
2016/6/20
★無症候性の限り治療しなくてもよい。するなら男性でUA>13, 女性でUA>10の場合。 ■高UA血症の合併症高UAに対する治療=高UAによる合併症の予防①痛風 年間発症率;UA>9で4.9%, UA 7-8.9で0.5%, UA<7で0.1% 5年発 ...
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多血症でなぜ血栓症が生じるか;多血症による症状の機序
2016/6/13
★血液粘性↑+shear stressによる血小板活性化。 ■掻痒感・主訴であることが多い。痒すぎて耐えられない場合も。●機序①マスト細胞の脱顆粒⇒ヒスタミン、線溶系要素、プロスタグランジン、IL-31②赤血球からのアデノシン二リン酸、交感神経からのカテコラミン⇒皮膚が冷やされると、皮膚の血管にて血 ...
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トロポニンの解釈の方法
2016/5/30
★高感度トロポニンで健常者の99パーセンタイルを超えるかが重要。 ■高感度トロポニン●心筋トロポニンI/T・トロポニンにはTnI, TnT, TnCとあり、心筋に特異的なのはTnIとTnT⇒心筋障害(=心筋梗塞)により心筋トロポニンは上昇する⇒特異的な診断となる ・高感度トロポニンキットが開発され、 ...
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インスリン製剤、特徴まとめ
2016/5/16
★実際よく使うものだけ。 ■持効型;ほぼ24時間●種類ランタス(インスリングラルギン):ほぼ1日で安定トレシーバ(インスリンデグルデク)):効果が安定するまで長くかかる(2-3日)レベミル(インスリンデテミル):半減期がやや短いが、妊婦に使う(昔FDAの推奨) ●使用法・2型糖尿病患者で降血糖薬にて ...
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なぜケトアシドーシスとなるか;高血糖への生理的反応、異常
2016/5/2
★アセチルCoAが余るため。 ■高血糖への生理的反応・グルコース(Glu)が血中へ取り込まれる⇒Gluが膵臓β細胞へ取り込まれる⇒様々な経路を介して、インスリンが分泌される⇒血糖低下●インスリンの役割①肝臓のGlu合成を阻害②グリコーゲン分解、糖新生を阻害③骨格筋と脂肪でのGlu取り込みを促進④グル ...