★ビタミンK!
閉塞性黄疸のみならずPT延長は肝障害のマーカーです。
今回は閉塞性横断による機序を生化学的に解説します。
閉塞性黄疸でPT延長する理由
閉塞性横断=胆汁が消化管内へ行かない
⇒脂質とミセルを作れない
⇒脂溶性ビタミンが吸収できない
⇒①ビタミンK吸収低下
②肝細胞障害
これらがPT延長の原因となります。
①ビタミンK吸収↓
・ビタミンK:上記蛋白のカルボキシル化(CO2付加)に必要な補酵素
→これが不足すると、
→ビタミンK依存性蛋白(Ⅱ, Ⅸ, Ⅶ, Ⅹ, protein C, protein S)の活性化障害
⇒PT延長
腸内細菌でもビタミンK合成が活発に行われているため、抗菌薬投与でビタミンK欠乏来しうる
②肝細胞障害
①の反応は肝で行われる
⇒PT延長
参照 リッピンコット生化学