血液、輸血

脾腫により汎血球減少となる機序

★脾臓には血液がストックされる。

◎脾臓にトラップされる、という漠然とした認識はありますが、組織学をベースとした詳細な機序を知っている人は、臨床医にはあまりいません。

Guyton and Hall Textbook of Medical Physiology E-Book (Guyton Physiology)

 生理学はGuyton and Hall一択。臨床に繋がります。

■脾臓の機能
・血液が脾動脈から脾臓に入ります
⇒毛細血管がものすごく透過性があります
⇒血液が血管外へ移動します赤色髄索
⇒静脈洞・脾洞に移行します。

●血漿
  ⇒静脈洞へ回収されます
  ⇒体循環へ

●血球
  ⇒脾洞に溜まります
  ⇒脾洞にはマクロファージが並んでいますスリット状に
  ⇒いらない血球を貪食します
  ⇒スリット通過したものが、体循環へ戻ります

■脾機能亢進=脾腫の時
・それぞれの血球の動き方を説明します。

①血小板
・脾臓が大きい=脾臓の血管外スペースが大きい
⇒脾臓でstopします(機能的異常がなければ,貪食されるわけではないです)
stopする量が多いので,データ的に血小板数は減ります
⇒体内トータル量は変わらず,PLTの生存期間も変わりません
 ※血小板機能の異常ではないのです
⇒臨床的に問題となることは少ないです。

②白血球

・機序は血小板と同じです
⇒重篤な感染症の原因になることは少ないです。

③赤血球
・赤血球は、脾臓マクロファージにより破壊されます
  また,赤血球の応形機能でスリットを通過できなければ,体循環に戻れないです。
⇒脾腫の状態では,マクロファージが活性化+スリットが小さくなる
⇒赤血球が破壊され、かつ体循環へ戻れる割合が減ります
⇒貧血
   ※この際,核の食べ残しが生じます=Howell-Jolly小体

参照 UpToDate,GUYTON生理学

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