ICU・集中管理

どんな入院患者にDVT予防として抗凝固すべきか

★重症患者は基本的にヘパリン等で抗凝固、出血してたらフットポンプ。

■DVTリスク評価
●Pauda Prediction Score

癌(3)、静脈血栓症の既往(3)、3日以上の運動制限(3)、過凝固状態(3)、1ヶ月以内の外傷か手術(2)、70歳以上(1)、心/呼吸不全(1)、脳卒中/急性心筋梗塞(1)、活動性の感染症/膠原病(1)、BMI>30(1)、ホルモン補充療法(1)
0-3点:low risk (0.3%)、4-20点:high risk (11%)

IMPROVE Risk Score

静脈血栓症既往、60歳以上、癌、血栓性素因あり
⇒0点:low risk (0.5%)、3-4点:high risk (8-11%)

※これらに頼らず、総合的に判断する。下肢麻痺、重症、活動的な癌患者は特にリスク高い。


■出血リスク評価
IMPROVE Risk Models

消化管潰瘍、3ヶ月以内の出血、血小板5万以下、肝不全、ICU/CCU入院、CV留置、膠原病、癌、性別、年齢、腎機能
⇒重みをつけて点数化、リスク評価

※特に以下の患者は抗凝固が基本的に禁忌(◇)

⇒活動性の出血(月経と皮下出血は除く)、頭蓋内出血、6-12時間以内に手術が予定されている、凝固障害あり、血小板低下(5万以下)


■具体的な対応

・low risk
⇒離床励行のみ
・moderate以上のrisk
…1つ以上のDVTリスクあり、出血リスク軽度
ヘパリン等によるDVT予防が推奨される

※moderate以上のDVTリスクがあるが、出血リスクがある場合

上記(◇)の場合は抗凝固が基本的に禁忌なので、機械的予防法(弾性ストッキング/フットポンプ)を必ず用いる
出血リスクが解除され次第、すぐ抗凝固開始する

参照 UpToDate

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