★それぞれの検査項目に意味がある.
◎これは忘れがちですが、USMLEなどのテストには頻出。
■抗原,抗体の経時的変化
http://www.kanen.ncgm.go.jp/forpatient_hbv.html
■検査の意義(抗原⇨抗体)
●HBc抗原:core…コア粒子
⇒なかなか血中にでてくるレベルにまでなりません
⇒よって現在,診断に用いられません。
●HBs抗原:surface…HBVの外殻
⇒coreに比べ,めっちゃいっぱい産生されます
⇒感染の指標となります。
▶︎HBs抗原なくなってからHBs抗体が産生されます
⇒HBs抗体=中和抗体
=感染防御の指標です。
●HBe抗原:envelope…コア粒子を覆う外殻
⇒coreに比べ,めっちゃいっぱい産生されます
⇒粒子を形成せず,可溶性のものも産生されます
⇨これが血中へ移行,測定されるのです。
=HBe抗原が高値の場合,肝臓でのHBV量が多い事を意味します。
=感染性高い
・HBV遺伝子の一部が変異すると可溶性HBe抗原なくなり,HBe抗体産生されます
⇒肝炎おちついた指標です。
●セロコンバージョン
HBe抗原=コア蛋白なので,HBe抗体の出現をセロコンバージョンといい,感染しているB肝ウイルスが増殖できない状態を示します.
⇒しかしこの状態(HBe抗原(-),抗体(+))でもB肝発症し得るのです.
⇒これは、変異したため(プレCミュータント)で,HBV-DNAポリメラーゼが陽性となります.
これがセロコンバージョン。
⇒この場合抗ウイルス療法を行います.
●de novo B型肝炎
HBc, HBs抗体陽性だがHBVが潜伏感染しているためです。
⇒免疫抑制・化学療法で再燃してしまいます
⇨予後不良となります。
⇒HBV-DNAが陽性となるのが診断です。
参照 国立国際医療研究センター,UpToDate