★感度は低い.
◎意外にも尿路感染症の診断は悩むことがあります。
■亜硝酸塩のできるメカニズム
・細菌感染
⇒尿中の硝酸塩が還元される
⇒亜硝酸塩
※還元作用をもつ細菌でないと認められません
⇒グラム陽性菌は還元能力を欠如しているものが多い:肺炎球菌,GBS,腸球菌など
⇒グラム陰性桿菌に対する検査だと認識しておきます。
■臨床的有用性
・尿中細菌の存在=UTIではないです
⇒診断基準は、尿培養で10000CFU/ml以上なのです。
・尿培養の結果を予測する他の因子が知りたい
⇒白血球エステラーゼ反応,尿潜血と並び,尿中亜硝酸塩もそのうちの一つです.
・UTI診断基準と比較したとき
⇒感度53.4%,特異度88.6%
⇒偽陽性率は低い
⇒陽性ならUTIが疑われます
※単純性膀胱炎ではより感度が低くなります
…陽性となるためには,還元作用を持つ細菌が,尿路に4時間以上いる必要があります。
⇒単純性膀胱炎は尿量が多いため、感度が下がるということです。
参照 泌尿器科紀要 (1997), 43(12): 861-865