★アンギオテンシンⅡ作用の拮抗。
■アンギオテンシンⅡの作用
○輸入細動脈も輸出細動脈も収縮させるが、輸出細動脈収縮の作用が大きい
…①輸出細動脈の方が径が小さい
⇒収縮による血管抵抗↑作用が大きい
②輸入細動脈からNO放出される
⇒輸入細動脈の収縮が緩和される
③輸入細動脈でAT-Ⅱ受容体が刺激
⇒チトクロムP-450依存経路にて血管拡張
⇒以上より糸球体内圧↑
⇒GFR↑
■自己調節能
○血圧↓
⇒輸入細動脈の拡張:尿細管糸球体フィードバック、直接の筋収縮による
⇒さらに腎血流↓
⇒レニン↑
⇒アンギオテンシン↑:上記機序にてGFR↑
■ACEi、ARB
○アンギオテンシンⅡの作用を拮抗
=血管拡張;輸入細動脈<輸出細動脈
⇒自己調節能にて血圧維持されている状態の場合、薬剤によりGFR↓
=腎血流↓の状態
=腎動脈狭窄、利尿薬によるhypovolemia
(つまり、本態性高血圧症の場合、これら薬剤による腎機能低下は生じづらい)
※アンジオテンシンⅡの半減期は短い
⇒治療開始してすぐ腎機能悪化する
⇒開始3-5日で腎機能チェックすると良い
○ほとんど問題となる腎機能障害はおきない
+腎機能障害生じた例でも、治療中断とともにすみやかに改善する
⇒まれに不可逆的な腎障害生じることがあるが、原因不明。
※ACE阻害薬、ARBの違い…参照:http://blog.livedoor.jp/megikaya/archives/26237567.html
参照 UpToDate