★ドーパミン受容体遮断による色々効果.
■スルピリド(ドグマチール)の用量
・150mg⇒消化性潰瘍,便秘
・300mg⇒うつ病
・600mg⇒統合失調症
■スルピリドの作用機序
○D2受容体遮断薬である
①消化管への作用
・末梢でD2受容体遮断
⇒アセチルコリン(Ach)遊離↑
⇒腸管でのAch濃度↑
⇒腸管運動↑,腸管血流↑
②中枢神経への作用
仮説1:ノルアドレナリン↑
…前頭葉ではドーパミン少なく,ノルアドレナリンがノルアドレナリン受容体・ドーパミン受容体に作用
⇒ドーパミン受容体遮断
⇒ノルアドレナリン神経伝達↑
⇒うつ改善
仮説2:ドーパミンのパーシャルアゴニスト
…低用量では,優先的にシナプス前ドーパミン受容体を遮断
⇒ドーパミン放出を促進
⇒うつ改善
…高用量ではシナプス後ドーパミン受容体遮断
⇒ドーパミンの作用↓
⇒統合失調症(陽性症状)改善
※スルピリドは日本でよく使われるが,アメリカでは認可されていない
⇒大規模の臨床研究なく,UpToDateにもあまり情報なし
参照 標準精神科学,役に立つ薬の情報,きょうクリいんちょうブログ