薬剤

なぜ薬剤を持続投与すると、半減期の4倍の時間で定常状態となるか

★持続投与時の血中濃度のグラフは、「半減期のグラフ」を時計回りに90°回転したもの。




■計算
時間
t だけ持続投与する場合を考える。
aを半減期とする。 

ある時間x に投与した薬物の濃度は、t – x秒だけ代謝されているので、

(1/2)(t-x)/a (①)

時間tまで薬物は累積するが、それは上式の積分x: 0t)として考えて良く、

(1/2)(t-x)/a dx

= b×{1-(1/2)t/a} bは定数

 

よって、t=4aの時、薬物濃度は最大値の15/16となる

 
※bは最大血中濃度を表すが、これは持続投与速度に比例する。
 

 

一次の薬物除去定数keを用いると、

持続投与中止後の濃度Ct = C0×e-ket …(①)と同じ意味

より、積分して、

定常状態の任意の割合に達するまでの時間は

f = 1 – e-ket

参照 リッピンコット薬理学

-薬剤