★最もよく研究されてきたから。
この純粋な疑問、感じたことはないでしょうか。
これをしっかり調べた人はなかなかいないかもしれません・・・・。
6分間歩行、今でもよく行われるこの方法の歴史を知ってみると、トリビアのネタになるかも。
■6分間歩行はなぜ6分か:歴史
・心肺機能の指標が欲しい
⇒患者さんからの話だと客観性に欠ける
⇒最初に12分間歩行試験が提案された(1960年代)
…12分でどれくらいの距離を歩行できるか
・その後、試験時間が長いと考え、2分、6分、12分で比較した(1982年)
⇒距離と時間はよく相関するが、2分だと結果にあまり差がでない
+時間が長い方が距離の差は大きいが、6分間でも問題なく差を判定できる
⇒移行6分間テストがよく研究され、心肺機能や薬物反応性の測定に有用な検査であることが証明されてきた
⇒細かいやり方も設定され、標準的な試験となった
■6分間歩行の解釈
・病気によって異なるが、改善したと判定できる最低基準は歩行距離30m以上の改善
・酸素投与の必要性や量の判断としては使えない
*6分間歩行以外にも色々な運動負荷試験がありますが、病棟でできるのが楽ちんな方法です。
参照 UpToDate, Am J Respir Crit Care Med. 2002;166(1):111., Respir Care. 2003;48(8):783., BMJ 1982; 284:1607–1608