★心臓MRIで肝になるところ。
■メカニズム
・ガドリニウム造影剤は正常細胞に取り込まれない
=間質が染まる
(正常の間質は30%程度の体積ある)
・心筋細胞が死ぬと、①間質の体積が大きくなり、②細胞膜による取り込みブロックがなくなる
⇒生きている心筋細胞以外の所が染まる
・更に、造影剤をwashoutする毛細血管も減る
⇒遅延造影となる
■染まり方の特徴
●置換性線維化
・局所の心筋がごそっとなくなり、線維化する
⇒局所に集積するLGEとして判別される
⇒分かりやすい、定量化しやすい(計測が簡単)
・心筋梗塞やサルコイドーシスでみられるパターン。
※心筋梗塞急性期には梗塞心筋が浮腫状となる
⇒浮腫=間質の増加である
⇒死んでいる心筋の箇所以外にも造影剤が蓄積する
=LGEが過大評価となる
⇒これは、慢性期にはなくなる
●びまん性間質性線維化
・心筋全体に、びまん性に広がるLGE
・分かりにくいし、計測しにくい
⇒そもそもLGEとして認識できないこともある
・拡張型心筋症やFabry病で認められる
※拡張型心筋症でLGEが認められるのは20-70%と言われる。心筋中層に筋のように入るLGEが典型的とされるが、そうでもないことも多い。