★カリウムは高くても意外に大丈夫で、ECG変化があると早急な治療対象。
■心電図変化
●高カリウムの進行に伴う心電図変化の流れ
…機序の参照:高K血症でQT短縮、wide QRS、P波消失、VFが生じる機序
・P波減弱
⇒T波増高、QT短縮
…特異的でない;MI、LVH、早期再分極でもみられる
(ただ、高KによるテントTは、QT短縮の結果なので左右対称)
⇒PR延長;房室伝導↓
…Ⅱ-Ⅲ度AVブロックを伴うこともある
⇒wide QRS
⇒偽性右脚ブロック+ST上昇:hyperkalemic Brugada sign
…重篤な患者で、K>7meq/lの場合に見られうる
⇒P波消失
…正弦波パターン(サインカーブ)となることがある
⇒QRS消失;Asystole、VF、VT
※但し、心電図波形から高K血症の程度/ 治療反応性を判断できない、とされる
…重度の高Kでも心電図変化が無い場合もある
⇒急な高K進行、アシデミア/ 低Ca/ 低Naとの併存、でECG変化しやすい
⇒ECG変化あれば早急な治療を(下記参照)
●高K血症による不整脈
・洞徐脈、洞停止
・心室固有調律による徐脈
・VT、VF、Asystole
■高K血症の治療
●早急な治療を要する状況(危険な不整脈が誘発されうる状況)
・慢性高K血症(腎不全など):K≧7meq/l
・急性高K血症(溶血、組織破壊):Kの値によらず、K上昇がみこまれる
・心電図変化を伴う高K血症
●具体的な管理法
別記事参照
参照 UpToDate, Braunwald