★Outcomes of Anatomical vs functional testing for CAD;NEJM APRIL,2 2015
■Intro
初発の安定した胸痛の患者は沢山いて、狭心症診断のため負荷シンチ/負荷心電図/負荷エコー(functional testing)をするが、陰性もかなり多い。
coronary CT(CTA)(anatomical testing)は感度が高く、除外に有用。
outcomeについて、この2つを初めて比べた。
■method
安定狭心症が疑われる患者9350人を対象(PROMISE trial)
…45歳以上の男性、50歳以上の女性、かつcoronary riskが1つ以上
⇒CTA群、functional test群にランダム分け
⇒主治医が結果を判断し適切な追加検査、加療
⇒最低1年のfollow up
⇒エンドポイントは2つ
①死亡、心筋梗塞、不安定狭心症による入院、検査の合併症
②カテで有意狭窄なし、放射線被爆量
■結果
●Table1
・患者背景に差はなし。
・検査前確率は53.3%;combined Diamond and Forrester and Coronary Artery Surgery Study model
…検査するには良い適応ということ
●Table2
・エンドポイント①は有意差なし(両者3.1%)
・エンドポイント②
カテで有意差なし;CTA3.4% vs Functional4.3% p=0.02
放射線被爆に関しては、meanはCTA高いが、medianはFunctionalが高い
・カテーテル検査
施行;CTA12.2% vs Functional8.1%
血行再建;CTA6.2% vs Functional3.2%
●Figure2
・エンドポイント①発生率が縦軸、時間経過が横軸
⇒有意差ないことが視覚的にわかる
■感想
感度、特異度だけみるとcoronaryCTの方がfunctional testより有用、と思ってしまいそうだが、どっちでも予後は変わらないですよ、という論文。印象通り。
ただ、coronaryCTの方がカテやる割合が高かった。
つまりどっちの検査を入れてもいいけど、CTAやるとカテやることが多い。コストや手間を考えるとCTAじゃない方が良くて、カテやりたければCTAの方が良いということ。カテやりたい若手には面白いかも。
studyとしては、主治医の判断の部分が気になるけど、大規模であまり異論の余地がないか。
被爆量に関する結果は、あんまり興味なし。