★どちらも感染予防に有効.
■機序
①腸管腔にものが入る
⇒腸粘膜のintegrityを保つ
=腸粘膜からの,腸内細菌の侵入(トランスロケーション)を防ぐ
②腸管栄養
⇒腸壁の単球によるIgA産生↑
⇒病原体の腸粘膜への付着を防ぐ
③胃の膨張刺激
⇒ガストリン,コレシストキニン放出
・腸管内グルタミン↑
…腸管粘膜の細胞の栄養となる
⇒これらは①と②を促す
④栄養体の塊(bluk)が腸管にある
⇒絶食によりなくなる
⇒腸管粘膜が萎縮
⇒トランスロケーション↑
■選択的消化管殺菌(SDD)
・バクテリアルトランスロケーションを防ぐ目的
⇒実際ICUでの感染症発症・死亡率を下げるという報告有り
一方,ESBLアウトブレイクの報告もあり
…耐性菌の出現,地域性,持続時間等考える必要あり
・中咽頭の選択的除菌という考え方もある
●経腸栄養,SDDともバクテリアルトランスロケーションによる感染症の予防効果ある,と考えられる.
※プロバイオティクス(ビフィズス菌)も同様の効果ある
参照 UpToDate,jseptic,呼吸器内科医ブログ