★必須。
●日本では基本的に低分子ヘパリンを使用しており、ここではその使用法について。
※他国では、その他の抗凝固薬の使い分けが重要でトピックとなっている
■救急外来、診察時
●急性冠症候群がSTEMI, NSTEMI, UAPのどれであっても、抗凝固薬の対応はほぼ同様。
⇒診断後なるべく早くボーラス投与する
…60-100U/kg, 5000Uまで
■primary PCI
●PCI施行中は、血栓によるacute closureの予防のため投与する
⇒基本的にACT 250-350を目標とする
※エフィエント投与時はACT 200-250とすることが望ましい
●PCIが特に問題なく終了した場合、ヘパリン投与は推奨されない!
=ヘパリン投与は、PCI手技終了までとすることが推奨される
・利益が少なく、出血性合併症の頻度が増えるため
・シース抜去はACT 150-180となってからが望ましい(特にfemoral sheath)
※以下の場合は、ヘパリン投与の継続を考慮する
①PCIが複雑で、再度虚血となりうる場合
②血栓合併症のリスクが高い場合;ant STEMI, low EF, 心不全、肺塞栓の既往、左室内血栓
③抗凝固が必要な併存疾患:機械弁、心房細動など
●PCI施行しない患者:血栓溶解、又は経過観察
⇒基本的にヘパリン投与とする
⇒最低2日、最大8日もしくは退院まで投与継続する
参照 UpToDate