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動脈穿刺後に,血腫となるか,仮性動脈瘤となるか

★穴がふさがるか,ふさがらないか,リスク次第.

◎循環器内科医の若手が心配する事項トップ5に入ります。基本手抑えをしっかりやれば大丈夫なのですが、抑える時間は患者やシースの太さにもよるし、時間に追われて十分にできず直面することも。

■動脈穿刺の合併症の一つ
・動脈採血は穴が開く時間が少なく,すぐふさがります.
 シースでは長い時間穴が開いているので,すぐふさがらない!
押さえないと,血腫が形成されます
⇒①血腫形成の過程で,動脈がふさがれば血腫にとどまりますが、
 ②血腫が動脈内腔と長く交通している場合
  ⇒拍動とともに,瘤内に血流が出入りします
  ⇒仮性瘤となりえます

●仮性動脈瘤のリスクファクター(うまく用手圧迫していないのが前提)
大きいシース,抗血小板薬(術中,術後),65歳以上,肥満,高血圧,PAD,透析,大腿動脈より浅いカニュレーション,複雑な手技 

※仮性瘤:動脈瘤のうち,外壁が血管の外膜か,結合組織からなるものです.
  cf. 真性瘤=外壁が血管内膜
  解離性瘤=外壁が血管中膜

※ちなみに,動脈外膜とは…
 結合組織からなり,動脈に栄養する血管(中~大型血管にみられる),自律神経を含むものです.
 

参照 ハリソン,Gray,UpToDate 

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