★違った腹痛の機序を知る。
●糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)
・糖尿病
⇒①自律神経障害
②アシドーシス、電解質異常
⇒胃内容排泄遅延、イレウス
⇒腹痛
※よって、アシドーシスやDKA補正された後も腹痛持続する場合、他の疾患を検索する
●急性間欠性ポルフィリン症(AIP)
・ヘム合成の障害
⇒ヘム合成経路中の物質蓄積
⇒それらやその代謝物が神経障害性あり
…特にALA
⇒①神経障害による腹痛
②イレウスによる腹痛
※よって炎症反応、腹膜刺激徴候がなく、腹部は平坦・軟であることが多い
●血管炎(特にHenoch-Schonlein紫斑病;HSP)
・小型血管炎
⇒血管閉塞
⇒腸管虚血、ネクローシス
⇒消化管の粘膜下出血、浮腫
※潰瘍やスパズムが生じることもあり
参照 UpToDate