放射線・検査 血液、輸血

血液検査に使う凝固剤【使い分け】

★それぞれ理由がある。

赤沈、凝固、血算、血ガス、血糖、それぞれ凝固剤が違います。

その理由を解説します。

赤沈

クエン酸Naを用いる.

クエン酸Naは液状で使いやすいため.

凝固

クエン酸Naを用い、測定開始時にカルシウムを添加する

理由は:
クエン酸NaはCaと塩を形成する
・Caは凝固に必要である;「プロトロンビン⇒トロンビン」の部分

※EDTAもCaをキレートするが,用いない
 ⇒凝固のポイントが分かりづらい+十分に検討されていない

血算

EDTA・2Kを用いる

・EDTAは赤血球,血小板の膜を保護するため

クエン酸は血球容積が変化するため用いない

ヘパリンは血小板の非特異的凝集を起こす可能性があるため,用いない

動脈血ガス

ヘパリンを用いる

EDTAやクエン酸はpHを変化させるため用いない.

血糖

フッ化ナトリウム(NaF)入りEDTAを用いる

・NaFに解糖防止作用があるため
 ⇒NaF単独では溶血が起こりやすいため,EDTAを付加する

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