ICU・集中管理 電解質異常

K補正の速度・量

★厳密には評価できないので,おおざっぱに.

■K欠乏量
①KはpHに影響される
pH=7.4+/−0.1a ⇒ K正常値=4.0−/+0.5a
…pH 7.5の時,K正常値 3.5

K欠乏量
正常値-0.5⇒100mEq欠乏
正常値-1.0⇒200mEq欠乏
正常値-1.5⇒400mEq欠乏

③重要な点
・K喪失量=K欠乏量でない
⇒Kの貯留槽の容積が減少するため
血清K濃度と,体内K保有量は,ほとんど相関しない
⇒このことを分かった上で,ラフにK補正法を考える


■K補正法

K維持量=40mEq/day(KCl 3g)
⇒これを1単位とし,2~3単位で投与していく
 (糖尿病性ケトアシドーシスなど,緊急でも6単位を上限とする)

◎K補充は経口が原則
・食品
バナナ1本:10mEq
  オレンジジュース1l:40mEq
経口薬1錠
…グルコン酸K:5mEq
  アスパラギン酸K:1.75mEq
  スローケー:8mEq
  KCl腸溶錠:3.4mEq
◎K静注はゆっくりと
 ⇒20~30mEq/hを上限とする

参照 ドクター和田の輸液の基礎知識

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