★FIO2を下げる.
・活性酸素により,炎症・細胞死を誘導
⇒無気肺,高CO2,気道障害,肺水腫など
・FIO2の基準は厳密に調べられていないが,60%が6時間以上続いた場合危険とされる.
①一回換気量を少なくする=肺を保護する
・肺胞の過膨張→肺胞障害を防ぐ
・しかしCO2貯留し,アシドーシスを来しうる
⇒許容する(permissive hypercapnia)
…対応は,呼吸数を増やす(auto-PEEPがかからない程度に)
加湿する→デッドスペースを減らす
・プロトコルがある
参照:http://www.ardsnet.org/
②PEEPを高くする
・肺胞の虚脱を極力なくす
⇒全体に吸気がいきわたる
⇒肺胞の過膨張がなくなる
・心拍出量が少なくなることに注意
+プラトー圧が28-30に達すると,肺胞障害が起きる
…副作用や,実際のPEEP設定に関するエビデンスが少ない
⇒現場では,
●まずFIO2を下げる
●徐々にPEEPを下げていく
というアプローチをとる.
③APRV(airway pressure release ventilation)
・20-30のPEEPをかけた状態で自発呼吸をさせる
=肺胞をつかえ,酸素化を維持できる
しかし,換気量が減ってCO2が溜まる
⇒一瞬(0.4-0.6秒),PEEPを0にして圧を解放する(リリース)
…解放時間が短いため,肺胞は虚脱せずに済む
※結局,プラトー圧を抑えた中で,どのように換気するかという問題
・エビデンス蓄積中だが,かなり有用
・適応外…自発呼吸がない場合
リリースできない場合:喘息,COPDなど=一秒率が低い
血管内脱水の場合;PEEP高いと心拍出量減る
※そもそも循環血漿量が少ない場合,呼吸器設定以前にまず是正すべき
参照 UpToDate,ICU book