感染 薬剤

腸球菌に効く薬剤はなぜ少ないか

★Enterococcus faeciumの話。

■ベータラクタム系

・内在性耐性
ペニシリンに耐性のある細胞壁合成酵素
=PBP(ペニシリン結合蛋白)のペニシリンに対する親和性↓
・ほとんど効かない

■アミノグリコシド系

・中等量まで内在性耐性
 ①アミノグリコシド修正酵素
 ⇒AAC(6')-Ii:トブラマイシン、カナマイシンなどと細胞壁の反応を阻害
 ②aph(3')-IIIa遺伝子
 ⇒カナマイシン、アミカシンへの耐性
・ゲンタマイシン、ストレプトマイシンのみ、シナジー効果を狙って使える
※参照http://blog.livedoor.jp/megikaya/archives/33693050.html

■バンコマイシン

・通常の、D-alanineで終わるペプチドグリカンが少ない;VCMの作用部位
セリンで終わるペプチドグリカンをコードする遺伝子に
・VRE:Vancomycin Resistant Enterococcusという

■リネゾリド

23SリボソームRNA(rRNA)に作用し蛋白合成を阻害
⇒アデニンのメチル化により変異
⇒最近は23SrRNAのコピーをいくつか持っており、変異した数によりどの程度耐性か決まる
 ・LREという

など、色々耐性が増えてきている。 

参照 UpToDate 

-感染, 薬剤