感染 腎・泌尿器

膀胱炎の治療に抗菌薬投与は必須か?

★治療に必須で、予防にも使われる。

■単純性膀胱炎の治療

抗菌薬が非常に効果的
ST合剤  4T2x  3日間;7日間の治療と成績は同等、とされた
(他の第一選択抗菌薬;ニトロフラントイン、ホスホマイシンは日本であまり使われない)
・フロモックス100mg  3T3x  7日間
・クラビット500mg  1T1x  3日間
など。

・ほぼ原因は大腸菌と考えてよく、地域によって耐性が異なる
βラクタムでも結構効く。何でも良いと言えば何でも良い
⇒耐性の判定のため、培養を取る事は重要
クラビットは効くが、他の治療ため残しておく方が良い
※効けば、48時間以内に症状改善する


■繰り返す膀胱炎

●定義:6ヶ月に2回以上、若しくは1年に3回以上の膀胱炎
●再燃か、新規か
ほぼ新規の感染
 2週間以内の症状再燃の場合は、治療失敗し再燃したと考える
⇒但し、以下のことが多い
 ・再燃の場合は、元の抗菌薬無効な、同じ大腸菌
 ・新規感染の場合は、元の抗菌薬有効な、同じ大腸菌
効く抗菌薬で治療する
⇒様々なリスクが提唱されている。予防が重要

●予防方法

①行動変容
・性交渉の回数を減らす、殺精子剤の使用を控える
排尿回数を増やす
・クランベリージュースを飲む
 …フルクトースにより、病原体が尿路上皮細胞へ付着するのを防ぐ
 (実証された良い研究はない)

予防的抗菌薬投与
・ずっと飲む:非常に効果的。6ヶ月で止めると再発しうる。STなら5年いける。
性交後に飲む:性交が原因の人には一番良い方法。ST1回分内服。
・自分のタイミングで飲む:ほぼ症状から診断できるため。協力的な人に。

③エストロゲンの局所投与
・閉経後の女性に、膣内エストロゲン製剤を用いると効果的。

参照 UpToDate 

-感染, 腎・泌尿器